最初の一歩は週1日のパート

ママになってはたらき始めたのは子どもが1歳半のとき、夫の転勤で沖縄に住んでいるときでした。子どもが1歳になるころ、周りのママ友が職場復帰をするのを見て「私ももう一度はたらきたい」と思ったのがきっかけです。

子どもは1歳だし、周りには頼れる人がいないし、夫は転勤族だし、長時間労働。はたらきたいけれどどうやってシゴトを探せばよいのかわかりませんでした。ハローワークに行って求人票をみても「私は無理だろうな」とあきらめてしまい結局応募できず。

スーパーのパートの求人募集さえも、子どもがいることでハードルが高く感じたことを覚えています。
結局どうするべきかわからず、どこにも応募できませんでした。

そんなとき、たまたま息子と通っていたベビーサロン教室を運営している助産師さんとお話しする機会があり「転勤の可能性があるから6ヶ月だけになるかもしれないけれど、ボランティアでも良いのでお手伝いさせてください」とお願いしたところ、週1日のパートで雇っていただくことになり、はたらき始めました。その半年後には週3日ほどはたらいていました。

はたらき始めて半年がたち、シゴト内容も時間も増えてシゴトと家庭の両立にも慣れてきたころに、夫の東京への転勤辞令が出たのです。

ベビーサロン運営で多くのママたちと関わることができ、不安や孤独を感じていたママたちが笑顔になってくれることが本当にうれしくて、この先もママたちを笑顔にしていきたいと東京でもベビーサロン教室を開講することを考えていました。

しかし、その後も夫の転勤が続くのはわかっていたので、全国どこへ行っても続けられるようにSNS上でママたちを笑顔にする方法はないだろうかと一生懸命考えてスタートしたのが今の『ママそら』です。

超亭主関白な夫が理解ある夫へ

14歳年上の夫は超亭主関白でした。私がはたらきたいと言ったときも当然反対されました。「今の生活の何が不満なのか。家事や育児はどうするのか」と。不満があったわけではないけれど、家事と子育てだけの生活に疲れ、社会と繋がりたいという気持ちが強かったのです。

だからどうしてもはたらきたいと思い、「家事・育児は完璧にするから、週に1回だけでもはたらかせてほしい」とお願いしました。はたらけるだけでうれしくて理解も協力も期待していませんでした。

もちろん、起業する際も反対されましたし、なかなか理解してくれませんでした。でも起業したい気持ちはどんどん強くなり、「なんで理解してくれなの!」というより「どうやったら理解してもらえて私ははたらきやすくなるのだろう」と試行錯誤を繰り返していました。

今では私の出張時には息子の送り迎えをしてくれたり、息子と2人で遊びに行ってくれたり、家事も協力してくれるようになりました。

専業主婦時代より料理は手抜き、掃除は雑になりましたが、それにも慣れてくれたようです。

最近は住宅ローンを組んだこともあり、私の収入も必要という状況になり、これまで以上に協力してくれるようになりました。

私が収入を増やすことで、今まで家族のためにと一生懸命シゴトを頑張ってきた夫の気持ちが少しでも楽になればうれしいですし、老後は趣味や旅行を一緒に楽しみたいと思っています。

超亭主関白の夫も、家事育児に協力的な夫へと変わります。
我が家は試行錯誤を繰り返してきましたが、(1)徐々に慣らしていくこと、(2)家族のため、夫との老後のためにはたらきたいと伝えること――この2つが大きなポイントだったと思います。

シゴトか子育てかの葛藤 母親失格と感じた日 

ママになって最初にはたらいたベビーサロンは助産師さんがオーナーということもあり、子育てにはとても理解がある環境でした。しかしながら、講師のシゴトもあるので休むと職場にも生徒さんにも迷惑がかかってしまいます。講師でない日は休ませてもらうこともありましたが、講師の日に子どもが病気になると、その時間だけ病児保育・病児シッターを利用してシゴトをしていました。

起業した今でも同じです。ママスタッフが多いので、子どもの行事や病気に柔軟に対応できるようにしていますが、講演など「代わりがいないシゴト」も多いので、そんなときは病児シッターさんを活用しています。

起業したてのころ、40度の熱を出した息子を預けて出張にいかなければならなかったときはとても胸が痛みました。「これでいいのだろうか。母親失格なのではないだろうか」と新幹線の中で泣いたこともあります。

でも息子の場合、病気になるのは年に1、2回あるかないか。成長とともに病気もしなくなってきています。稀なケースを不安に思ってはたらかないより、そのときはつらいけれど、ほかの日でそのぶんしっかりカバーできればいいと思うようになりました。

はたらくことで「私の時間」を取り戻し家族にも優しくなれる

はたらいてよかったことは、子育てが楽しくなったこと。専業主婦ころは子どもと2人きりでいることが多く、子育てがつらいと感じた時期もありました。SNSを見ると楽しそうに子育てをしているママばかり。つらいのは私だけでなないだろうか……、誰にも言えずに、泣いている子どもと一緒に涙を流した日もあります。

はたらきたいのにはたらけない。
転勤族の夫のせいだ、子どもがいるせいだ……と家族のせいにしていた時期もありました。

でも週に1日のパートを始めて気がついたのです。
本当は夫も息子も悪くない、私の「はたらけないかもしれない」という不安を、人のせいにして動かなかっただけなんだ、と。

はたらくことで、子育てに振り回され忘れていた「私の時間」を取り戻したような感覚になりました。もしかすると、はたらきたかったのではなく私の時間が欲しかったのかもしれません。

私の時間が取り戻されたことで、子育ても楽しくなりました。また、夫にも優しくできるようになりました。

今は法人化して全国で育児支援・就業支援を行っていますが、「週に1日から始めたパート」の経験がなかったら「社会復帰」するきっかけをつかめず、今も専業主婦だったかもしれません。

一歩踏み出す勇気。
できる範囲からできることだけ始めてみる。

その積み重ねが今の『ママそら』へ繋がっています。

ライフステージに合った私らしいはたらきかた

息子がこの春から小学生になること、そして夫が単身赴任になる可能性があることから、今後はシゴトのボリュームは保ちながらも、しばらく毎週の出張はセーブする予定です。

会社は順調ですし、社会の女性活躍の追い風もあり、手を広げようと思えばいくらでも広げられるような状況ですが、息子がいて、家族があっての『ママそら』なので、そのバランスは自分で決めています。

経営者仲間には「そんなんじゃ甘いよ!!」と叱られるのですが、私はこれでいい、これがいい、と思ってシゴトをしています。

子育てができるのは期間限定。「ママー」と言ってくれるのは、あと何年だろう。
息子が成長し子育ての時間が少なくなってきたら、そのぶんシゴトを増やし、息子が自立したら一気に加速していきたい。そんなにうまくいくかどうかはわかりませんが、ライフステージに合ったベストな選択をしていきたいと思っています。

はたらくかどうか迷うということは、はたらきたいということ

専業主婦のころ、はたらくことのハードルをとても高く感じていました。
夫の反対、はたらくことの不安、シゴトと家庭の両立に対する不安……。
でも一歩踏み出してみると、大変ではあるものの思ったほどでもなく、そして意外となんとでもなるものです。

いきなりフルタイムではたらくことが不安であれば、私のように週に1回のパートから始めてみるのも1つの手段。フルタイムでないと、保育園代でマイナスになることもあるかもしれませんが、それ以上に「はたらくこと」「社会と繋がること」「自分の時間を持てること」には価値があると感じています。

はたらくかどうか「迷う」ということは、「はたらきたい」ということ。
一度チャレンジしてうまくいけばラッキーだし、無理だったらそこでまた別の道を選べばいい。

ぜひ一歩踏み出してみてください。選択肢と可能性が広がりますよ。
一緒に頑張りましょう。

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