長期バイトと短期バイト、就活に有利なのは?

学生探偵がアルバイトにまつわる疑問を徹底調査!

バイトスクープ 調査File.01

ひとつを長く続けるか、数多くのバイトを経験するか

就活生必見!長期バイトと短期バイト、 就活に有利なのは?

今回の依頼内容

同じバイトを長く続けるのと、いろいろとバイトの数をこなすのは、就職にはどちらが有利でしょうか?学生の間でよく疑問として出ます。そしていつも意見がわかれます。人事担当のかたや企業の声がリアルに知りたいです。

< 依頼者 > P.N. かわ・しまうまんさん(21)/フリーター/神奈川県藤沢市在住

今回の調査担当
  • 藤井愛乃(21)早稲田大学
    政治経済学部3年生
  • 中村史(21)早稲田大学
    政治経済学部3年生

まずは専門家に聞いてみよう
世界の採用を研究している
株式会社コヨーテ・菊池社長を訪問

今回、まず訪問した株式会社コヨーテの菊池龍之さんは、世界の採用を研究する「採用研究家」として、テレビや雑誌への露出も多いかたです。早速疑問をぶつけてみると「結論、どっちでも関係ないと思いますよ」との回答が返ってきました。その意図は、このようなものです。

なぜそうしたのかという背景、その経験から得られたもの、そしてそれを企業でどう活かすことができるか、この3点をいかに臨場感をもって伝えられるかが重要です

何をしたか、というエピソードの良しあしではなく、自分の言葉でリアルな経験を語ることが就職活動で必要とされている、ということなのでしょうか。

「そうです。珍しくて面白い経験を積んだ学生はそう多くはいません。だからこそ、人生を一度振り返ってみて何か自分なりのエピソードを見つけ出してみましょう。誰でも必ず成功した、あるいは失敗したという経験を持っているはずです。その経験を、そのときの絵を思い浮かべて話すことができればそれが臨場感になります。プラスしてその結果得られたものについても伝えられれば、採用担当者に自分がどんな人なのか伝えられます」

すでに就職活動を経験した先輩からも、まずは自己分析から始めようとアドバイスされることが多いです。しかし、自己分析をしてみると、どうしても他人と比較してしまって「こんな自分でも採用してもらえるのかな」と不安に思ってしまいます。

どうしても不安があるなら、とりあえず行動してみましょう。今の日本の学生には大学を超えてさまざまな経験ができるチャンスがあります。私はそれをとてもうらやましく思いますし、その経験をぜひ社会で活かしてほしいです。もし今アルバイトをされているのなら、自分なりに考えてトライしてみると良いと思います。ただ任せられたシゴトをこなすのではなく具体的なアクションをとってみてほしい」

菊池さんによると、就職活動においてバイトの種類や期間は問題とされていないようです。それよりも、人事部の担当者に自分の本質を見てもらうために、自分の言葉で自分を表現することに意識を向ける必要があるとのことです。


菊池さんのオフィスはこんなところ。人事関係者が集まって勉強会を開くことも多いのだそう

続いて企業の人事担当者の声を直撃
寺田倉庫株式会社の執行役員 人事担当の畑さん、
人事グループの佐藤さん、大西さん

モノレールに乗ってやってきた天王洲アイル。港を背景に高いビルが立ち並ぶ東京を代表する再開発エリアです。中でも、このセンスが光るオフィスビルが寺田倉庫株式会社です。


左から大西航生さん、畑敬子さん、佐藤瑞保さん

畑さんは大学を卒業してから人事として20年以上のキャリアを積み、これまで新卒学生の面接を1,000人以上してきたそうです。人事としての経験が豊富な畑さんは、学生がバイト経験から「自己PR」することをどうお考えなのでしょうか。

「答えを挙げるとするなら、好きにしてもらって構わない、ですね。そこから得たもの、中身が重要です。また、いかに伝えられるか、人の心を動かすことができるかも、気をつけなければいけません。面接官は何百人もの学生と出会います。面接はコミュニケーションなので、自分を優秀に見せようと飾りつけた話をされても興味がわきません。コミュニケーションはテクニックではなく、自分らしくいることです。面接では自分がどのような人間か、一緒にはたらきたいと思える人材かが見られているのですから

同じく人事として活躍されている大西さんは、どうすれば?ということばかり気にかけてしまっている学生たちに疑問をお持ちのようです。

「必ず内定がもらえるような答えは残念ながらありません。むしろ、その答えを自分で見つける過程が就職活動です。そこで見つけ出した自分なりの解がシゴトに対する本気度、シゴトへの意思につながります。自分が優秀か、優秀でないかにとらわれるべきではありません」

人事グループのみなさんのおっしゃることはごもっともです。それでも、「就活うつ」という言葉があるように、就職活動で苦しんで何とかそこから抜け出す道はないのか、と感じている学生も多いと思うのですが……。

「就活で自分を安売りする必要も、周りの人が内定を持っていることに焦る必要もありません。皆さんが就職できるのは一つの会社だけです。自分が行きたいと思えるその一つの会社に出会うまで、人との比較ではなく就職活動をやってみましょう。選考を通過できなかったということが、企業からの人間性の否定というわけではありません。私を落とすなんて後悔するぞという姿勢でいいんですよ」

大学時代の4年間、私たちには時間をどう使うのかさまざまな選択肢があります。ここまでのお話をうかがうとバイトやボランティア活動など、できるだけ外に出て活動したほうがいいのかな? という印象を受けます。今、学生時代に戻れるとしたら一体何をなさいますか。

「私は勉強ですね。大学の卒業式で教授から、『社会に出て自分が無力だ、今まで学んできたことはなんだったのかと感じるかもしれない。しかし十年後、大学で学んだ知識が知性になり、自分を形成してくれる』という言葉をいただいたんです。そして今、確かにその知性が人と交流するひとつのツールだと実感しています。ですから、もし学生時代に戻れるならもっと勉強したいです」

大学生の私には、耳に痛い言葉です。

バイトが長期か短期かは、企業の人事担当のかたはあまり見ていないことが分かりました。それよりも自分自身で相手とぶつかってみる、そんなコミュニケーションが取れるかが、肝になりそうです。

でも本当にそうなのだろうか?
長期バイトvs短期バイト
就活を終えた先輩たちの実感を聞いてみた

最後に何人かの大学の先輩の声も聴いてみました。まず1人目は某国立大四年生の小島隆司(仮名)さんです。

小島さんは就職活動中の面接で、バイト経験についてどのように話しましたか。

「私は学習塾のバイトについて話していました。長期間続けていたので、継続できる力、最後までやりきる力をアピールしました。また、このバイトを通じてイベントを企画した経験も得られたので企画力なども伝えました」

小島さんは長期間バイトを続けることと、短期間でいろいろなバイト経験を積むこと、どちらが就職活動で有利に感じましたか。

私は長期間のバイトのほうが有利に感じました。長い間はたらいていると自分の役割や自分ができることについて考えさせられます。このような意識は社会に出てからも必要とされることだと思います」

これから就職活動に臨む後輩たちにアドバイスがあれば教えてください。

「自分が大学生活の中でしてきたことに無駄なことはひとつもありません。自信をもって自分をアピールしてください」

2人目にお話をうかがったのは、某女子大四年生の荒川由香(仮名)さんです。

荒川さんは長期で続けていたバイトに加えて、短期でもさまざまなバイトを経験していたそうですが、就活ではどのようにその経験を語ったのですか。

長期のバイトでは任せられるシゴトもより実践的なものになりますし、何か結果が出ます。団体の中での自分の役割について話しました。短期のバイトは、飲食やコールセンターなどいろいろな職種を経験したので、好奇心をアピールしました。また、同時に多くのことに着手できるというスケジュール管理や効率性についても話しました」

どちらのバイトが就職活動をする上で自分の軸になりましたか。

私の場合は長期バイトです。長い期間シゴトをしていたことで語ることができる内容も多いですし、リーダーの経験、同僚との関わりなどもアピールポイントにつなげやすかったと思います。ただ、就活でなにより気をつけるべきなのは、正直でいることだと思います。論理的一貫性があるようにきちんと自分がしてきたことを説明できれば大丈夫です」

学生探偵による[調査報告] File.01

学生探偵 / 藤井愛乃による報告

短期バイト・長期バイトによって就職活動に影響はなさそうです。どちらにしても自分で考えて行動して、それを言葉にすることが大事だということだと思いました。先輩のリアルな声を参考にすると、長期バイトのほうが語りやすいと言えるかもしれません。


学生探偵 / 中村史による報告

普段会えないような方とお話しすることができ、とても有益な時間を過ごせました。お話を聞くうちに、面接で見られるポイントはどれだけ大きなことを成し遂げてきたのかではなく、どのように考え、物ごとを進めてきたのかという過程の部分にあるのだと感じました。特に寺田倉庫の畑さんはとてもパワフルな方で、私も畑さんのようなキャリアウーマンになりたいと思いました。

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