レストランを開業してマネジャーとして活躍されているかたに、起業までの道のりやバイト経験から得たことなどをインタビューしました!

ホテルスタッフからレストランのマネジャーに

レストランのマネジャーをしています。もともとは日系ホテルのスタッフでした。23歳のとき、英語の勉強と見聞を広めたくて留学を決意。約9ヶ月のバイトで留学費の30万円を貯め、フィリピン・ミンダナオ島の英語学校で英語漬けの日々を過ごしたあと、ビザを延長して現地のリゾートホテルでインターンシップとしてはたらきました。フィリピンはインフラが完全に整っていないため、お湯もろくに出ない、頻繁に停電してクーラーも使えないという、大変な生活も経験しました。一度帰国したのですが、縁あってフィリピンの『シャングリ・ラ ホテル&リゾーツ』ではたらくことになり、とんぼ返りでフィリピンに戻りました。

ただ、現実は思った以上に過酷でした。日系ホテルでは料飲部を担当していたのですが、宿泊部に配属され、外国人のエスコートやVIPアテンド、チェックイン業務など初めての業務に大忙し。そんな中で出会ったのが、今のレストランのテナントオーナーです。お客さまとしていらしていたオーナーが、日本人スタッフの私を見かけて声をかけてくれたんです。聞くと、慣れないひとり旅行で不安な様子。次の日たまたまお休みだったので、私が市内観光のアテンドを提案しました。

それがきっかけとなって、まさか帰国後にオーナーが所有している店舗を借りて、レストランを立ち上げることになるなんて。初めは物件を探していた友人にその店舗を勧めたのですが条件が合わず「誰もやる人がいないなら店舗がもったいない」という周りの助言に背中を押され、本当に縁とタイミングで始めたレストランです。集まってくれたスタッフは専門学校時代の後輩と、その紹介でシェフも見つかりました。

ホテル以外のシゴトも知りたくて始めたバイト

日系ホテルではたらく前は、ホテル以外のバイト経験がゼロ。ホテルスタッフを辞めたとき、レジ打ちも知りませんでした。だからこそ、ホテルのシゴトしか知らないまま終わるのはイヤだなと思い、居酒屋とシミュレーションゴルフ練習場のバイトを選びました。

居酒屋のバイトはすごく楽しかったです。夢に向かって頑張っている学生と話していると、考えかたや視点が新鮮で、とてもおもしろい。学生から学ぶことも多くて、たくさんのことを吸収できました。バイト先は自分の好みで決めますが、ほかにも「スキルが身につく」など自分にとってメリットになるポイントを見つけて選ぶのも大切です。フィリピンでの出会いが今につながっているように、バイト先での出会いが人生を変えることだってあるかもしれません。どんなお客さまやスタッフに会えるのかも、バイト選びのポイントになるかもしれませんね。

レストランを通じて広がるコミュニティ

レストランがある東京・代々木上原は住宅街のため、近所のかたがお客さまとしていらっしゃいます。“セカンドダイニング”をコンセプトにしていますが、「うちのリビングのように快適よ」と言っていただけたり、家族で食事に来られて、お子さまたちだけ先に帰って、大人の時間も楽しんでいただいたり。居心地よく使えるレストランになっていると実感しています。

最近では、ヨガイベントや紅茶セミナーなどを開き、レストランを通じてさまざまなコミュニティが広がっています。食だけでなく、人と人がつながる場所として運営できていることがうれしいですね。実はヨガの講師をしてくれたのは、専門学校時代の後輩です。これまでいろいろな人を紹介してもらい、助けられてきました。その人脈をつなげていくためにも、もっと今までの出会いや経験を活かして、交流を深めて広げていければと考えています。

今まで出会えた方々は私の「財産」。いまだに居酒屋バイトの仲間とも連絡を取っていますし、シミュレーションゴルフ練習場には顔を出しています。ホテル勤務時代にゴルフを始めましたが、ゴルフ練習場のバイトをしたことで、よりゴルフに興味を持ち練習もさせてもらった結果、今では専門学校時代のOBでつくる「ゴルフ会」の会長になりました(笑)これまでの経験すべてが今につながっているんだなあと、しみじみと感じています。

外国人に日本のリアルをもっと体験してほしい!

学生時代から海外旅行が好きで、アジアを中心に旅をしてきました。それも、ガイドブックに載っていないような場所へ行き、普通の観光ではできないような体験をするのが好きです。だから情報を得るために、現地の人と積極的にふれあうようにしていました。

日本を訪れる外国人の中にも、観光名所だけでなくて、もっと日本人と気軽に話してみたい、パーソナルに接したいと思っている人がいると思うんです。来日する外国人にとって、日本はまだまだ話しかけにくい環境だと思います。道行く訪日外国人に声をかけたり、迷っているようなら助けてあげたりできる環境を整えることができれば、もっともっと人とのつながりが増えるはずです。

やっぱり私は、人と人が関わることが大好き。レストランの場だけではなく、もっと広く地域社会で異文化交流の機会を持てるような、新しい事業を考えているところです。