ネイルサロンを開業してネイリストとして活躍されているかたに、開業までの道のりや、今後の目標などをインタビューしました。

中学生のころからネイリストを目指す

母がマニキュアをたくさん持っていて、子どものころから遊び感覚で塗っていたのがネイルとの出合いです。中学生のころにはすでに“おしゃれ”という意識があり、手に塗りたかったのですが校則で禁止されていたため、普段は見えないフットだけネイルを施して学校に通っていました。同時に、将来はネイリストになりたいという気持ちも芽生え始めていましたが、2000年ごろはまだネイルサロンが今ほどたくさんある時代ではありません。せっかくなら美容師の資格を取って、美容室でネイルのシゴトもしようと思い、高校卒業後は美容師の専門学校に入学。しかし、卒業後に就職した美容室には、既にネイリストが在籍していたし、美容師としてはたらくことを期待されていたため「うちでは美容師とネイリストの両方をするのは難しい」と言われてしまったんです。ネイリストとしてはたらくには、もっとネイルの技術を高める必要があると思い、美容室を辞めてネイルスクールに通うことを決意。そこから、スクールに入るための資金づくりのために2年間のバイト生活が始まりました。

バイトで培ったことが今に活きている!

さまざまなバイトを経験した中で、印象に残っているのはお好み焼き屋と100円均一ショップ。お好み焼き屋では、みんなが楽しくはたらけるように、すべての店舗スタッフが集まってお好み焼きのつくり方を競う「お好み焼き選手権」が開催されたり、夏にはバーベキューをしたりとイベントが盛りだくさんでした。友だちがいっぱいできて、今でも交流が続いています。もちろん実際のシゴト内容から学んだことがたくさんあります。お客さまの前でお好み焼きをつくるため、お客さまと会話をする時間が長く、その場の雰囲気を読む力や気遣いの精神も培いました。
100円均一ショップでは、担当コーナーの装飾を任せてもらったことで、ときには先輩スタッフと競いあってつくることも。商品の配置やポップづくりなどを試行錯誤していくうちに、お客さまが求めていることと、自分のやりたいことのバランスを取りながら「見せる」という、空間デザインのテクニックを身につけられました。
お好み焼き屋も100円均一ショップも一見すると今のシゴトとは無関係に思えるかもしれません。しかしこれらの経験により、今ではお客さまがどんなネイルデザインを望んでいるかを汲み取って提案ができるようになったり、自分の店のレイアウトや装飾を考えるときに役立っているため、今のシゴトにも活きているなあと感じています。

偶然の再会から独立を決意

2年間のバイト生活を経て、22歳のときにネイルスクールに入学しました。学校に通いながら、同時にネイルサロンでのシゴトもスタート。それから6年間ネイルサロンではたらきました。「お店」「一緒にはたらくスタッフ」「自分」という3つの異なる方針や考えのバランスを取りながらはたらいていましたが、「もっと個性を出したい」「すべて自分が考えたデザインを発信したい」という気持ちが大きくなっていきました。そんなとき背中を押してくれたのが専門学校時代にお世話になった先生です。先生は、ネイリストとして独立し、私がはたらくネイルサロンに講師として偶然やっていらしたんです。シゴトに対する想いや考えていることを先生と話しているうちに、「あなたは独立して1人でやったほうが絶対にいい」という助言をもらい、開業することを決意しました。

常に120%の力を発揮!

2013年、東京・目白のマンションの一室でネイルサロンを開業しました。室内は、ブラウンを基調とした落ち着きのある空間を演出しながら、大好きなアンティーク家具やアジアン雑貨を散りばめています。独立してからは「オリジナルのデザインを発信したい」という目的を叶えながら、時間の合間を縫ってヨガやランニングなどの自分磨きや体力づくりもしています。時間を自由に組み立てられるため、興味を持ったことをすぐに取り入れられるのは、1人でやっていることの利点ですね。反対に、9時~20時までみっちりとお客さまの予約が入っているときは時間との戦い。いかにスピーディーに、クオリティの高いサービスを提供できるかは、常に意識して取り組んでいます。以前までは2時間かかっていた施術が、今では1時間半ぐらいでできるようにもなりました。仕上がりはもちろん、1ヶ月後に再来していただいたお客さまのネイルがきれいな状態で保たれていると、やりがいを感じるし自信にも繋がります。
今後はより多くのお客さまにネイルの楽しさを伝えるために、路面店を出したいと思っています。そのためにはまず、お客さまによろこんでもらえる施術を通して信頼を築き、お客さまを増やすこと。そして常にスキルアップする姿勢が大切です。どのお客さまに対しても120%のサービスを提供するぞ!という気持ちで、これからもシゴトに向き合っていきます。