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バイトをばっくれたときの想定されるリスクって?

バイトをばっくれたときの想定されるリスクって?

無断でアルバイトを辞める「ばっくれ」。「今のバイトがおもしろくない」「行きたくない」……そんな思いから、この「ばっくれ」が頭をよぎったことのある人もいるのでは? 衝動的にしてしまいがちな「ばっくれ」ですが、そのあと誰にどのような迷惑がかかるか、あなた自身にどのようなリスクがあるか、想像したことはありますか? ここでは「ばっくれ」のリスクを整理し、それでも実際にばっくれてしまった場合、事後的にどう対応すれば良いかのアドバイスをします。今すぐバイト先からフェードアウトしてしまいたいと悩んでいる人に、ぜひ読んでもらいたい内容です。

バイトをばっくれるということは?誰に迷惑がかかるか

まずは、バイトをばっくれると誰に迷惑がかかるか考えていきます。職種・業種によって異なることは当然ですが、どのケースをでも悪影響が生じ、関係者との間にしこりが残ることは絶対に避けられません。

飲食店

飲食店では、ホールやキッチンなどさまざまな役割のスタッフがスムーズに連携するため、日々のチームワークが必要不可欠です。突然の「ばっくれ」はその調和を乱し、当日のスタッフ全員が迷惑を被ります。

特に繁忙期や週末は、スタッフ一人ひとりの頑張りによって、なんとか業務を切り盛りしているものです。そんな中ひとりでも足りなければ、スタッフ全員にどれだけダメージを与えるかわかりません。

塾講師

塾講師の「ばっくれ」は、積み重ねてきた生徒・保護者との信頼関係を一瞬にして壊します。その不満の矛先はばっくれた講師のみならず、塾全体へ向けられ大クレームになる恐れもあります。悪評が広がれば、ほかの塾へ生徒が流出するのも避けられません。また、授業内容の引き継ぎがされていないと、生徒はもちろん、代替の授業を引き受ける同僚にも迷惑がかかります。

警備

実際に現場で警備のシゴトをするときは、1人で業務に就くのではなく、複数名でチームとしてシゴトをします。トランシーバーで連携を取ったり、ほかのスタッフと声を掛け合いながらシゴトを進めるのが基本です。勤務当日の「ばっくれ」は欠員を招き、現場全体に混乱をもたらします。当日勤務のバイト仲間のみならず、工事現場や建設現場の作業員、もしくはイベント関係者など影響が連鎖していく可能性は「大」です。

バイトをばっくれたあとに起きる想定リスク

人間関係

もしバイト先に再び顔を出す場合、勤め先の上司や人事担当者から厳しく叱られることは覚悟しましょう。ばっくれた非が自分にあることは事実なのですから、ひたすら低姿勢に徹します。

また、「ばっくれ」に巻き込まれ、予定外の忙しさや事後処理に追われたバイト仲間や先輩の恨みと怒りも頭に入れておかなければいけません。「ばっくれ」をきっかけに一切音信を断つと、その後の再就職にも影響があるかもしれません。

給料

雇用主がばっくれたバイトスタッフに未払いの給料を支払う気分にならないのは当然ですが、労働基準法24条は、労働者保護のために「給料全額払いの原則」を定めています。つまりばっくれたとしても、損害賠償請求権で未払給料を減らしたり、全額支払を拒否したりすることはできないのです。

雇用契約書の中に、期間中に辞める場合は給与の一定額を減額する・あるいは反則金を払わせる条項がある場合もありますが、これは賠償予定の禁止(労基法16条)に当たり、違法です。

法律関係

バイトスタッフとしてはたらくことになると、労働基準法のもとで雇用関係が結ばれ、労働時間や年次有給休暇、解雇について定められます。さらに、バイトの契約は、労働者と雇用主との間で「労働契約は、労働者が使用者に使用されて労働し、使用者がこれに対して賃金を支払うことについて、労働者及び使用者が合意することによって成立する」(労働契約法6条)です。ばっくれることは、ここで結ばれた契約関係を一方的に壊すことを意味します。

もし雇用期間を定めた契約の場合、原則として期間内に解約することはできません。ただし、期間が1年を超える契約については、労働者は1年を経過したあといつでも退職できます(労働基準法137条)。また期間を定めた雇用契約でも、「やむを得ない事由があるとき」は直ちに解除できます(民法628条)。体を壊したり、家族の介護が必要になったり、給料が支払われなかったり、職場でいじめにあったりした場合がこれに該当します。

逆にいえば、「今のバイトがおもしろくない」「より良いバイトがある」といった、それだけの理由でばっくれるのは契約違反です。損害賠償を請求される恐れがあります。

ただ、雇用主側としては、ばっくれによって困ったとしても、どのような損害を被ったかを客観的に証明するのが難しかったり、損害が多額にならなかったり、何より手間がかかったりします。そこで「賠償請求する」の手続きまで実際にすることは少ないといわれます。

もしばっくれてしまったら

ここまで、バイトをばっくれた場合のリスクを説明してきましたが、すでにばっくれた経験がある人もいることでしょう。そんな人が、どのような対応を取れば良いか解説していきます。

給与の確認

すでに述べたとおり、法律上は「給料全額払いの原則」に従い、はたらいたぶんの報酬がきちんと発生します。ただし勤務先も、勝手に辞めると言い出した従業員に、誠意をもって対応してくれるとは限りません。

勤め先の上司・担当者への対応

ばっくれた場合、まず勤め先から連絡がくると考えられます。これ以上関係をこじらせないためにも、電話で心をこめて謝ってください。

その際、誠意を示すために忘れてはならないのは「なぜばっくれたか」の理由です。勤務先としてもそこが一番知りたいはず。「なんとなく……」ではなく、ばっくれることになった経緯や事情などを正直に話すことです。

ここで誠実さを示せるかどうかで、勤務先との関係は大きく変わります。理解を示してもう一度やり直す機会を与えてくれる担当者もいるかもしれません。また、やはり辞める流れになっても、給料の支払いや制服の返却などが残っていることを考えると、これ以上関係を悪化させて良いことはありません。相手の怒りをかきたてるような発言や攻撃的な態度は慎しむべきです。

同僚・バイト仲間への対応

ばっくれの結果、勤務先では、自分の噂や悪評が流れることも予想されます。バイト先でできた友人ともそのまま疎遠になると思われますが、親しい人には事前に「辞めたい」と打ち明けておくのもアリ。理解してもらえ、辞めたあとで連絡をとってくれるかもしれません。バイト先でできた友人と音信不通になるのを避けたければ、事前にさりげなく相談しておくとよいですね。

まとめ

どのようなバイトであれ、「ばっくれ」は周囲に大きな迷惑を及ぼし、法律面でも人間関係面でもリスクを生みます。とくに現代社会では、ネット上での誹謗中傷などずっと残る汚点となる可能性もないとは言い切れません。

もしそれでもばっくれてしまった場合は、「理由を伴う誠実な謝罪」が第一です。ただ、やはり事前に辞める意思をきちんと伝え、後腐れのない状態で職場を去るほうが、誰にとっても気持ちのよい締めくくりとなるでしょう。結局のところ、計画性のない「ばっくれ」は自分自身の今後を考えても自重することが得策です。

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