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アルバイトの労働基準法の適用範囲は?

アルバイトの労働基準法の適用範囲は?

「自分ははたらきすぎているのではないか?」「こんなにはたらいているのに、もらう給料が安すぎないか?」「深夜まで残業したときはちゃんと時給が上がっているか?」こういった悩みはアルバイトにつきものです。 厚生労働省が2015年に実施した「大学生等に対するアルバイトに関する意識等調査」でも、学生アルバイトの60.5%が労働条件に関してなんらかのトラブルがあったと回答しています。 これらのトラブルを解決し、労働者の権利を守ってくれるのが「労働基準法」です。ここでは、労働基準法の概要を紹介し、バイトをする上で重要な労働時間と時給との関連について、ブラックバイトの事例も交えて解説します。

労働基準法とは?

労働基準法は、すべての労働者の賃金や労働時間、休暇などの主な労働条件について、最低限の基準を定めた法律です。憲法27条の「賃金、就業時間、休息その他の勤労条件に関する基準は、法律でこれを定める」などに基づき制定されました。

使用者(バイト先)と労働者の間で結ばれる契約は、労働基準法に定める最低基準に満たない部分があれば、法で定める最低基準に自動的に置き換えることになっています。たとえば賃金は使用者と労働者の間の労働契約によって決まりますが、都道府県単位ごとに「最低賃金」が定められており、これを下回ることはできません。

また、労働基準法はほとんどすべての義務規定について、雇用主が違反した場合に罰則を定めています。加えて、労働基準監督署などの労働基準監督機関の設置を定め、事業場などへの立入検査、使用者に対する報告徴収、行政処分の権限や、労働基準監督署長には犯罪捜査権をも付与しています。

労働基準法が定めるこれらの規定によって、強制労働の禁止、男女賃金同一の原則、ピンハネの禁止などが定められており、日本の労働環境は労働基準法で守られているといえます。

バイトにも労働基準法は適用されるの?

「でも、この法律が適用されるのは、正社員だけじゃないの?」と考える人がいるかもしれませんね。しかし、「アルバイト」「パート」と呼ばれる短時間労働者についても、労働基準法は適用されるので、ご安心ください。

労働基準法は「労働者」を「職業の種類を問わず、事業に使用される者で、賃金を支払われる者」と定めています。

そのためバイトも「労働者」にあたりますし、労働基準法によって充分に守られます。

バイトの労働時間は1日8時間、週40時間が原則

労働基準法では、32条1項および2項で、

■休憩時間を除き1週間について40時間を超えて、労働させてはならない
■休憩時間を除き1日について8時間を超えて、労働させてはならない

と定めています。

特例として、常時使用する労働者が10人未満の商業(商店など)、保健衛生業(病院など)、接客娯楽業(旅館、料理店、ボーリング場など)、映画・演劇業については、週の法定労働時間が44時間と定められています。さらに、繁忙期のある業種では、労働時間を1日単位ではなく、月単位・年単位で計算する「変形労働時間制」が採用されていることもあります。

これらの法定労働時間を超えて労働させるためには、会社と労働者の代表があらかじめ時間外労働についての労使協定(これを36協定と呼びます)を結んで、所轄の労働基準監督署に届け出ることが必要です。

さらに時間外労働の限度については、「原則として1ヶ月の場合45時間、1年の場合360時間以内」とされています。そして、1日8時間を超える残業については法定時間外労働となり、割増賃金の対象となります。

法定労働時間を超えた場合

法定労働時間を超えた労働をした場合、雇用主は通常の賃金の25%以上の割増賃金を支払わなければなりません。たとえば通常の時給が1,000円なら、時間外労働の場合は時給1,250円以上を支払う義務があります。

また、この割増に加えて、午後10時〜翌朝午前5時の間にはたらく場合は「深夜割増」として通常賃金の25%以上、法定休日にはたらく「休日労働」では通常賃金の35%以上の割増賃金が発生します。法定休日とは、最低でも週1回以上労働者に与えられなければならない休日のことで、必ずしも土・日・祝日が法定休日というわけではありません。

したがって、たとえば休日に深夜労働をした場合には、「休日割増」と「深夜割増」が加算され、35%プラス25%で計60%以上の割増となります。つまり、時給1,000円の人には1,600円以上が支払われなければならないのです。

ここで問題となるのは、複数のバイトをかけもちしている場合です。1日に複数のバイトをかけもちする場合でも、法定労働時間には従わなければなりません。たとえば、職場Aで6時間はたらいたあと職場Bで4時間はたらいた場合、法定労働時間を超過する2時間については、時間外労働割増である25%が加算されます。この場合、一般にはあとに契約したバイト先が割増賃金を支払う義務があります。

そのため、すでにシゴトをしていて新しいシゴトを始める場合は、バイト先にかけもちであることを伝えることは大切です。

労働基準法と「ブラックバイト」

このように労働者の権利は労働基準法によって守られていますが、「サービス残業をさせられた」「レジの締めで金額が合わないとバイトで連帯責任を負わされた」といったトラブルから大きなニュースになったという例もあり、昨今のニュースなどで見聞きしている人も多いと思います。

次のバイトが決まる保証もないことなどからそのまま「ブラックバイト」を続ける人も多いようです。

長時間労働の強制や残業代の未払いなど「ブラックバイト」の芽は、案外身近にあるかもしれません。トラブルが生じてしまい、解決が難しいときには、自分ひとりで抱え込まず、労働基準監督署などにある「総合労働相談コーナー」などを頼ることも有効です。

まとめ

バイトは「労働者」として法律で守られています。そしてその労働者をあらゆる角度から援護してくれるのが、労働基準法です。はたらく上でしっかり理解しておきたい法律です。

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