深田恭子

Kyoko Fukada
女優

作品ごとにすばらしい出会いや 気づきがたくさんあります そのすべてに感謝をこめて、 また次の出会いへ向かっていきます

『an』には1年ぶりの登場となる女優の深田恭子。そのルックスは驚くほどに若々しく、瑞々しさを増していた。経験を積むごとに進化する美しさ。常に「今」が最高に輝く不思議。それが深キョンの魅力。時間、言葉、シゴト、仲間たちを大切に思いながら、ゆっくりと着実に独特の世界観を確立していった。33歳、深田恭子の「今」。

作品の温かみ、優しさが
「高速」の2作目へ

映画『超高速!参勤交代』は、湯永谷藩(現在の福島県いわき市)のお殿さまと藩士が「超高速」で江戸までの参勤を成し遂げる物語です。参勤交代という言葉は学生時代に学びましたが、映画のテーマになるなんて想像もしていませんでした。参勤交代をテーマとした時代劇というと、なんとなく難しそうな印象を受けます。でも、でき上がった作品を観たときには、藩士の皆さんが試行錯誤を繰り返し、節約しながら走っていく姿に引き込まれました。さらにコメディ要素がたっぷり盛り込まれ、とても親しみやすく温かい作品だなあと思いました。いわきの土でつくった野菜のおいしさや、湯永谷藩の藩士たちの優しい心、村を思う一生懸命さなども描かれ、心を打たれる部分もたくさんあります。作品のぬくもりが観てくださった人に伝わり、その結果が今回、故郷までの帰りを描く『超高速!参勤交代 リターンズ』の公開につながったのだと思います。私が演じるお咲は、前作で宿屋の飯盛女としてはたらいているところで、殿と出会い恋に落ちました。今回は祝言をあげ、お姫さまとして登場します。立場がガラッと変わったお咲ですが、彼女がもともと持っていた強さで、今回はお殿さまを支えているのだろうなと想像しながら演じています。でも、注目していただきたいのは、やっぱり藩士の皆さんが知恵と工夫を凝らしながら故郷まで走る姿。福島県いわき市でのロケが行われ、いわきの伝統芸能である「じゃんがら念仏踊り」を大人数で踊るシーンなども描かれました。地元の皆さまにもたくさんのご協力をいただき、前回よりもコメディ要素もかなり増量しています。とても素敵な作品です、より多くの人に届いてほしいと願っています。

毎回同じことをするのに
毎回違う不思議

前回『an』でインタビューを受けたのは1年前、舞台『100万回生きたねこ』の稽古が始まる前のタイミングでしたね。この作品は、私にとって初舞台となり、今でもときどき「あのころは毎日緊張していたな~」と思い出すほど印象に残る経験でした。稽古に入る前には、舞台経験者の先輩たちから「毎日同じことを演じるのだけど、毎日が違う」というお話を聞いていました。実際に稽古を重ね、舞台に立ってみると、皆さんが言っていたことがよくわかりました。毎日同じセットの上で、同じ光景、決められた動き、同じセリフで演じるのですが、生の舞台では毎回違うことが起きるんです。自分のコンディションはもちろんのこと、ほかの出演者のかたの気持ちも変化し、お客さまの反応も毎回バラバラ。全部同じはずなのに、毎日違うというのはとても不思議な感覚でした。作品に関わるすべての人たちが「よりよくしていこう」という気持ちがはたらくのも、毎回違うことが起きる理由のひとつだと思います。今までに築き、創り上げられた作品の世界観を大切にしながら、「次はこうしよう」「ここはちょっと変えてみよう」などの話し合いも、日々重ねられていきました。このような作業はとても新鮮で勉強になりました。稽古もとっても楽しかった記憶があります。稽古場に入るときには、入り口に並べられた出演者の名前が書かれた名札をひっくり返したり、稽古中は自分の名前が書いてあるコップを使ったり……。「おはようございます」とみんなで挨拶して稽古に入っていく様子は、まるで学校に通っているような気分でした。

芝居をしている場所に
足を運んでいただく喜び

当たり前ですが、映画やドラマは撮影の終わった映像を見てもらいます。でも、舞台では私が芝居をしている場所に人が来てくれるということに大きな喜びを感じました。たくさんのお世話になっている皆さんが見に来てくれて、とくに両親はとても喜んでくれたことが印象的でした。千秋楽まで何度も足を運んでくれ、その日の公演が終わると「今日はここがよかったね」「今日はこの前とここが違ったね」などと楽しそうに感想を言ってくれました。私だけでなく両親まで舞台の決まりごとを学んでいく姿もおもしろかったですね。初舞台を通してたくさんの新しい体験をさせていただきましたが、自分自身の経験値が上がった、とは思っていません。自分が今まで知らなかった舞台というものを学ばせていただき、みなさんの声援をもらったというのは、とても貴重な時間となりました。これから挑戦したい、何か新しいことをしたいという思いよりも、大切なのは、いただいたチャンス、学ぶべきタイミングのときに、全力で向き合うことだと思っています。すべてのシゴトに対して、そのときに持っている、自分の力すべてを出し尽くしたい。そう考えています。

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