賀来賢人

Kento Kaku
俳優

現在(いま)の自分の人生以外は 妄想でもイメージできません

「何も変わっていないですね。これからも変わらないと思う」と過去に表紙を飾った『an』を見ながら話す、賀来賢人。確かに、不思議なほどその見た目には大きな変化はうかがえない。インタビューが進むうち「線が太くなった」「柔らかくなった」といったイメージが浮かぶ。10年間のキャリアで身についた、自信やプライド、覚悟が生む、彼の変化なのかもしれない。

自分が動いて起こす
化学反応が楽しさの源

「ハッピー野郎になれ!」。初めて『an』に載った2011年、5年後の26歳の自分に向けたメッセージがこれ。昨年が26歳の年で、このインタビューが掲載される前日が誕生日で、27歳になりました。21歳の自分からのエールの通り、26歳は「ハッピーだったかな」と振り返ってみたんですが……、うん、確かにいい年でしたね。シゴトの楽しさが増えた、というのがイチバン大きいかな。うまく時間を使い、役のことを考えたり準備したりしてシゴトに臨めるようになりましたし、自分から意見を言うようにもなりました。それまではどちらかというと受け身で、自分から動くことって少なかったんです。でもいろんな役を任せていただくに連れ、自分で考えて演技をつくることが多くなった。自分が動くことで、現場の雰囲気や作品が変わることが、わかってきたんです。年齢的にも役割的にも「シーンを引っ張って」「みんなを盛り上げて」を、求められているんだなと感じることも増えました。自分が、作品への影響を与えられる存在になれている、その実感がシゴトの楽しさに繋がっています。もちろん、いい作品、素晴らしい監督・環境に出会えたというのも大きかったですね。監督や作品に自分が刺激されるし、自分が動いて意見することで、監督や作品にとっての刺激になって、影響を与えられる。それができていると感じて、楽しいと思えることが増えた1年でしたから、26歳はハッピー野郎な年でしたよ!

自分が選んだ道だから
努力は決して怠れない

以前に比べて、健康に気を遣うようになりました。朝はちゃんと決まった時間に起きて、しっかりと朝食を摂ることからスタート。いまは「体も動かさないと」と思っています。映画『森山中教習所』ではアクションシーンがあり、その撮影で少し動いただけで、ものすごい筋肉痛に襲われて……(苦笑)「これはヤバい」と思いました。オフの日に友人と公園でフリスビーをしたりと、かなり軽い運動ですが、定期的に汗を流すようにしようと考えています。気持ちのいい汗をかくと、疲れやモヤモヤがリセットできる気がして、新鮮な気持ちでシゴトに向かえる。自分が頑張るほどに、作品も現場も自分の気持ちも良くなって、おもしろさを感じられるシゴトですから、オフでも、何かシゴトに繋げようという考えがいつも頭にありますね。努力は怠れません。

未来に夢は描くけど
違う人生は妄想しない

映画『森山中教習所』で演じた轟木信夫は、今と違う人生が選べないかと、心の中で常に葛藤しているキャラクターです。言葉も少なく、表情もほとんど変わらない中で、彼の苦悩をどう表現するかを考えるのが楽しかったですね。いろんな演技を試しているんですが、轟木が違う道を選択していたら、と妄想するシーンがあります。実は僕自身も妄想癖があって、常にいろんなコトを考えているんですよ。「いま事件に巻き込まれたら、どうしよう」とか「電車でケンカが始まったら、どっちにつく?」とか、そういう非現実的なのですが(笑)不思議と「自分が別のシゴトをする人生だったら?」という妄想はまったくしないんですよね。10年近い年月、このシゴトをしてきて、もう別のシゴトはできないという思いが強くなってきているのを感じます。「役者として生きよう」と覚悟がグッと固まってきた感じにも近いですね。役者をやっていて楽しいことがいっぱいあったし、何よりもやりたいこと、まだやっていないことが、いっぱいあるから、ほかのことを考える余裕がないのかもしれません(笑)役者としての自分の強みもできてきました。今まで、舞台でもドラマでも、相当数のコメディ作品に出演してきましたから、コメディなら同年代に負けないぞと思っています。誇れるものがあると、いつもよりもワクワクできる。この循環で、ずっとやっていこう! と思えるんです。これから30歳に向かっていきますが、楽しいワクワクした気持ちを維持していきたいと思っています。妄想している30代の自分は、渋い大人の男、になること。渋いけれどどこか温かい、男性にも「カッコいい」「あんな風になりたい」と憧れてもらえるような男になりたいですね。今と同じ気持ちでシゴトを続けていれば、きっとなれるんじゃないかな? なんて思っています。

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