佐津川愛美

Aimi Satsukawa
女優

適当なシゴトは絶対にしない 頑張ったぶんだけ 次のシゴトにつながると実感しているから

10代から個性的な役柄に挑戦し続けてきた女優・佐津川愛美が『an』に初登場。優しい笑顔の奥に、頑張っている人だけが持つ、強くしなやかな芯が見え隠れする。今年で13年目となるシゴトへの思いとは。

妥協なき作品に感動!
シゴトへの想いに変化が

14歳のときにスカウトされて、「チャンスがあるなら」と、軽い気持ちで芸能界に飛び込みました。最初はドラマや映画など、さまざまなオーディションを受けるんですが、周りはダンスや歌を積極的にアピールできる人ばかり。小さいころから芸能の道を目指している人との差は歴然です。「私が来るようなところじゃないのかなぁ」なんて、ひとごとのように思っていました。オーディションのたびに「隣の人が受かればいいのに」って思いながら、早く終わることだけを考えていたくらい(笑) 映画『蝉しぐれ』でデビューしたときは、現場に関して何もわからなくて大変でした。飛び交う業界用語も意味不明だし、ずっと緊張しながらお芝居をしていて……。でも、完成した作品を見たときに「映画ってすごい」と自然に思えたんですね。私、撮影現場でモニターを見るのが好きなんです。モニターの周りには美術部や照明部、衣装部など各担当者が見に来ます。舞台セットの位置について1ミリ単位の差で監督と相談していたり、細かな照明の打ち合わせをしていたりするんです。そんな妥協のないプロのシゴトに接して、この仲間に入りたい、本気でお芝居をしたいと強く感じました。これまで深く考えずにオーディションを受けてきましたが、この作品をきっかけに役者への覚悟が生まれました。

10代で多様な役柄を
演じたことが今の原点に

女優にとってイメージは大切です。とくに10代では、どんな風に周囲から見られるか意識しますよね。ただ、私自身はあまり意識していなくて……、何も考えていなかったというだけなんですけど(笑)高校3年生で出演した映画『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』の役柄は、メガネをかけて猫背でいつもマンガを描いているような暗い女の子の役。これまでの清楚なイメージを壊すような、個性的でインパクトのある役柄でした。複雑なキャラクターを10代のうちに演じられたことは、大きなターニングポイントになりました。見た目だけではなくて、役柄として表現できる作品に関われたことが、役者としての幅を大きく広げたと思います。実は20代になってすぐ、将来に不安を感じた時期がありました。同級生の就職活動の時期と重なっているので、焦りもあったのかもしれません。「この道に進んでいいのかな」と漠然とですが、壁を感じたんです。なんとなく生活はできているし、役者も続けられているけど、こんな生ぬるいままでいいのかなって。自分がちゃんと成長できているのか、わからなくなっていたんだと思います。でも振り返ってみたら、いろんな役を受け入れてチャレンジしてきたことが、次のシゴトにつながっているし、イメージに縛られることなく新しい役を演じさせてもらっています。女優を続けられているのも、10代から演じてきた幅広い役柄が、私の原点になっているからだと思っています。

これからも
成長過程を楽しみたい

映画『ヒメアノ~ル』で演じたユカちゃんは、ごく普通の人生を送る女の子。この作品は日常に忍び寄る恐怖が描かれていますが、ストーキングされているかもと気づきながら、どこかで「自分は大丈夫でしょう」と楽観して、毎日を過ごしているユカちゃんの姿が、とてもリアルです。私たちの生活を振り返ってみても同じですよね。何かにつけて、自分だけは大丈夫だと誰もが思っているはず。殺人に限らず、そういう実感のない怖さは日常に潜んでいます。そんなリアルな姿を演じるように意識しました。吉田恵輔監督はいつかご一緒したいと思っていたので、出演オファーをいただいたときは、「最高!」と胸が弾みました。共演者の皆さんもすごいかたばかり。吉田監督からは、とにかく「かわいい女の子」を演じて欲しいと言われました。ユカちゃんは、カフェのアルバイトスタッフですが、そこでの動きも監督の「萌えポイント」がさく裂しています。お水のピッチャーの持ちかたとか、ちょこちょことお客さまのほうに行きかけて戻るような動作とか(笑)作中では、これまでに演じたことのないセクシーなラブシーンや暴行シーンもありましたが、緊張せず、自然に演じることができました。10年以上、役者を続けられているのは本当にうれしいことです。役者は、朝9時に会社に行けばシゴトがあるわけじゃありませんから、一つひとつの作品をどれだけ頑張るか、完全燃焼させるかしかありません。そしてまた声を掛けてもらうことの連続です。今後もいろんな役を演じたいと思っていますが、まだまだ成長過程で、セルフプロデュースも未完成。でも、そんな過程を含めて、「全部を楽しんでやるぞ!」と思いながら、役者というシゴトに向き合っています。

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