学べるのは礼儀や言葉使いだけじゃなかった! プロのお墨つき!
社会人マナーが身につくホテルバイト

 働きながらマナーが学べるといわれているホテルのおしごと。けれど、実際にどんなマナーが身につくのか、わかっているようでわかりませんよね。そこで今回は、マナーの専門家に、ホテルではたらくスタッフさんのしごとぶりをチェックしてもらいました。すると、いたるところに、すごいマナーが!これを見たら、ホテルのおしごとをしたくなること間違いナシ。

文:清水 京武 カメラマン:佐藤 淳一 編集部:ユイチ 更新日:2010/3/1


プロフィール
取材者
・お名前:武藤 芙美さん ・経  歴:現在大学4年生。過去にデパ地下の販売員、事務職、紳士服店の店員などのアルバイトを経験。昨年6月、ホテルサンルート有明の開業にあわせて、フロント担当のスタッフとなる。
プロフィール
専門家
若林 郁代・お名前:若林 郁代 ・経  歴:株式会社クレスコ・パートナーズの代表取締役であり企業研修講師として23年以上のキャリアをもち活躍中。ビジネスマナー、プレゼンテーションに関する著書もある。

フロントスタッフの業務の流れ

ホテルバイトで身につく社会人マナーをチェック

AM10:00
チェックアウトのお客様対応

その日チェックアウトする宿泊客への応対で、もっとも忙しくなる時間帯。チェックアウト時は、間違わずスムーズに対応していくことが優先されます。

プロのお墨つきのマナーはココ

お客様のお見送りをする際に、小さなマナーをいれています。ポイントは「ありがとうございました」に加え、「本日は雨が降っております。足下にお気をつけください」といった、自分なりの一言をそえている点。武藤さんは上手ですね。普段使用していないとなかなか出てくる言葉ではありません。しかし、この一言が使えると相手への印象がグンとよくなります。普段からの心がけができている証拠です。

私はこうやってマナーを身につけました

業務で忙しく、目の前の作業に没頭しがちですが、周りの社員の方などは、お客様がお帰りの際に、一言そえるようにしていたので、私もできるようになりたいと思って参考にしました。今では、ビジネスのお客様なら「お気をつけて」と声をお掛けしたり、観光でこられたお客様には「今日は楽しんできてくださいね」と手を振ったりするなど、私なりに工夫してお見送りするようにしています。



AM12:00
ご予約連絡のお客様対応

電話でのお客様への対応は、ことば使いや発声など、相手の顔が見えないだけに、フロント業務とはまた違った難しさがあります。

プロのお墨つきのマナーはココ

電話の応対は社会に出てからも使いますからね。このマナーはポイントも高いです。注目すべきは“結論から話していること”です。部屋の予約であれば「はいご用意できます」と最初に伝えることです。普段の会話より声のトーンを少し上げ、ひとつの単語を丁寧に言うことで、聞き取りやすさが格段に上がっています。

私はこうやってマナーを身につけました

私にとっては、電話での応対がもっとも苦労しました。言葉だけでお客様に理解をしていただかないといけませんから。最初はお客様にお伝えすべき内容を“全て伝えよう”としていました。しかし社員の方たちの、話す順番や話し方を見て、結論からお伝えするようになりました。こちらの方が、お客様も理解がしやすいようです。もっと経験が必要ですが、なんとか身についてきたと思っています。



PM15:00
チェックインでお待ちのお客様対応

そのホテルの第一印象が決まってしまう、ホテルにとってはとても大事なフロント業務。笑顔とホスピタリティーの心で接したい。

プロのお墨つきのマナーはココ

心のこもった笑顔というのが素敵ですね。これもマナー?と思われる方も多いかもしれませんが、とても重要なポイントです。ただ笑顔を作っても、心が入っていないと、それは相手に伝わるものです。加えて、「いらっしゃいませ」という言うときに、数センチでいいのですっと前に出てみてください。そのことで、お客様は自分を歓迎してくれている印象を強くもつものです。

私はこうやってマナーを身につけました

遠くから足をはこばれるお客様が多いので「おもてなししたい」という気持ちが自然と強くなります。またそのときのお客様の状況にも注意しています。疲れていて早くお部屋で休まれたいのか、あるいは説明をじっくり聞かないと不安と思われるのか。チェックイン時にはレストランの場所やルームキーの使い方など、説明が必要なことが多く、どうお客様にあわせて伝えるかに、気を配っています。



PM18:00
お困りのお客様への相談対応

体調が悪い、部屋の温度を高くしたい、加湿器が欲しいなど、さまざまな相談に適切に対応する。それもホテルマンの重要な仕事です。

プロのお墨つきのマナーはココ

落ちついて、どのように対応しているのかをお客様に伝える。マナーが身についているなと感じます。たしかに、ときによってはお客様を1、2時間とお待たせする場合もあります。そのときは必ず、お客様に中間報告を。これは大切ですよ。さらに欲をいえば、お困りの電話があれば、まずは「ご安心ください。すぐに対応いたします」とお伝えください。お客様は、この一言でホッとします。

私はこうやってマナーを身につけました
本当にいろいろなご相談、トラブルの連絡があります。私も最初は慌てましたが、それだとお客様も不安になられますので、まずは私自身が落ちついて対処するように心がけています。たとえば、コンタクトレンズを洗面台で流してしまった場合、「配管の業者を呼んで配管を外して探します」とお客様に説明するようにしています。これも場数を踏むことで、対応できるようになりました。
ホテルバイトに興味がある方へ
武藤さん:私は人と接する基本が身につけられると聞いてホテルバイトを選びました。
働き出して9ヶ月になりますが、いまだにマナーについてまだまだ勉強することが多いと感じる職場です。それでも、目上の方に対し失礼なく接し、コミュニケーションできるようになったとは思いますね。
若林さん:非日常の空気、空間を肌で感じ本物のサービスを学んでください。
“ホテル=マナーがいい”というイメージを多くのお客様がもっています、そのためホテルでは上質なサービスが求められる特別な空間なのです。ホテルでの経験は将来役立つはずです。
※2010年3月1日現在の情報です。
※制作物に関わる著作権その他の知的財産権のほか一切の権利はパーソルキャリア株式会社に帰属するものとします。
編集後記
 ホテル勤務で身につくマナーの多くは、“対人コミュニケーション”で活かされるんですね。私も緊張すると早口になりがちですが、単語をゆっくり話すことで改善されるというマナーについては、しみじみ納得してしまいました。社会にでると多くの方と接する機会が増えます、そのときにホテルで学べるマナーが身についていると、相手の印象が断然違ってくるはずです。

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