主婦経験が必要とされる、資格取得で確実にステップUP…etc.プロが教える正社員につながるパート厳選5職種
 子どもから手も離れたし、パートしなきゃ!と思っているアナタに、応募する前にぜひ、読んでいただきたい特集です。ひょっとして「家庭との両立」「家から近いところ」「シフト融通が利く」だけで仕事選びをしていませんか? もちろんそれも大切なのですが、プラス、「職種」にこだわったほうが、将来、「正社員になりたい」と思ったときに、ステップUPを目指しやすくなる可能性大なんです! 不景気で夫の失業…なんてこともありえるこのご時世。今だけでなく、将来を考えたパート選び、ぜひ始めてみてください。
    【取材・文:馬渕 ともこ 監修:美咲 朱里 イラスト:おおさわ ゆう 編集部:しずかねぇ 制作日:2009/5/25】
「今」だけでなく「将来」を見据えることが大切イエチカ、シフト融通だけのパート選びに警告!
初めての再就職での雇用形態
パートタイマー57.9% 契約・嘱託社員5.7% 正社員23.9% アルバイト4.9% 派遣社員2.1% その他 5.5%

現在の雇用形態
正社員59.1% 契約・嘱託社員5.7% パートタイマー25.6% アルバイト2.0% 派遣社員1.9% その他5.7%
有効回答者数 3,971人 【出典:独立行政法人 労働政策研究・研修機構  就業環境・ワークライフバランス部門 平成20年3月18日調べ】
● パートから正社員に移行する人が多い今、ステップUPへのカギは職種選びにあり!
 今、パートやアルバイトで働く主婦が増えています。それに伴い「将来は正社員として働きたい」と思う人も急増中! 実際、上のデータからもわかるように、最初はパートで働きだしても、正社員にシフトしている主婦は多いんです。行政側も、女性の就職支援を行うマザーズハローワークの拡充などを行っており、パートから正社員になった人も増える傾向に。実は、正社員へのカギは職種選びにあります。主婦を積極採用している業界や、正社員登用のチャンスが多い職種と少ない職種があるのがポイント。それでは、どんな職種を選べばいいのか? キャリアカウンセラー美咲朱里さんにお伺いしました。

いざというときの切り札になる!いざというときの切り札になる!
● 主婦採用ニーズもあり、今後に役立つスキルが身につく職種をご紹介。
 まず正社員になるのが難しい職種は、正社員とパートの仕事が明確にわかれているところ。またチャンスはあっても、フード系など土日がかきいれどきの職種は、お子さんが小さい主婦には家族の理解が必要なので勤務形態に注意することが大切です。おすすめ職種をあげるなら、販売系 オフィス系 営業系 介護・福祉系 美容系の5つ。どれも主婦スキルや、女性ならではのよさが生かせるのがポイント。日ごろの仕事ぶりを買われて正社員へという可能性も大きい職種です。


販売系・・・主婦スキルが歓迎され、正社員雇用への窓口が広い
解説:企業側の主婦採用ニーズと、正社員を視野における理由
 主婦大歓迎の分野なので、正社員登用のチャンスが多い職種。中でも育児用品やお惣菜などの食品系、冠婚葬祭関連の商品販売など、主婦としての経験値が求められる売り場に関しては、企業側も採用意欲があります。教育制度が整っているところも多く、働くうちにどんな仕事でも通用する接客スキルの基本が身につくのも◎。コミュニケーション力も磨け、仕事に慣れてくれば現場の売り上げ管理を目標にしながら働くなど、パートタイマーのリーダー的存在や、店長補佐のような仕事内容を任せられるようになれば、正社員へぐっと近づけます。

実際に正社員になった人の実例
 子どもが小さかったとき、人材派遣会社に登録し、短時間の販売の仕事をしていたAさん。パートを始めた当初は、「家族、家庭優先」ができる働き方を希望していました。やがて子どもが成長し、手がかからなくなったため、もっと長く働きたいと思うように。人材派遣会社に相談しに行ったところ、長期勤務の中での日ごろの仕事ぶりを評価してもらい、思いがけず契約社員に誘われました。

オフィス系・・・中小企業の会社で、即戦力として期待される存在
解説:企業側の主婦採用ニーズと、正社員を視野における理由
 個人事務所や中小企業の一般・営業事務は、社会経験があり、電話応対や挨拶のマナーが備わっている主婦の採用は増加傾向。仕事の全体管理ができる人が求められており、普段から家族の健康管理など、周りに目を配れる主婦は企業にとって魅力的。パソコンスキルは、仕事内容によってエクセル・ワード知識が必要となりますが、キーボード入力ができれば仕事しながら覚えることも可能。正社員へ移行した際も仕事内容が大幅に変わることが少なく、月末などの忙しい時期の時間的なことがクリアできれば、正社員として働くイメージがつきやすい職種といえます。

実際に正社員になった人の実例
 個人事務所で経理や一般事務の仕事を担当しているBさん。働きだした頃は、時間の融通がきくパートを希望。パソコンは入力ができるくらいでしたが、働きながらソフト知識を身につけました。仕事にも慣れ、やがて正社員を目指そうと考え退職希望を伝えたところ、パート採用でしたが、正社員にならないかとひきとめられました。今では会社全体の仕事に熟知して事務職のリーダー的存在になっています。

営業系・・・扱う商品によって主婦採用ニーズが高い業界
解説:企業側の主婦採用ニーズと、正社員を視野における理由
 営業と一口にいっても、売るモノや相手によって変わってきます。特に主婦歓迎なのは保険関係の営業。外資系も採用に積極的です。他にも、化粧品関係など女性らしさを生かせる商品を扱っているものがおすすめ。営業=時間拘束が長くて大変そう…というイメージがありますが、実は逆。自分でスケジュールを決められ、仕事の合間に子供の授業参観に顔を出す、ということが可能です。主婦優遇制度が充実している企業では、パート入社ではなく、はじめから契約社員、正社員の場合も多く見受けられます。経験よりやる気が買われる分野なだけに、可能性が開花する人も少なくありません。

実際に正社員になった人の実例
  外資系保険会社の一般事務を希望していたシングルマザーのCさんですが、営業で採用通知をもらいました。経験もなかったので最初はとまどいましたが、せっかくだから、とチャレンジすることに。育児との両立も会社側の積極的なバックアップでクリア。今は契約社員ですが、正社員登用の道もあるので、さらに結果を出して、ステップUPの努力をするつもりで働いています。

介護・福祉系・・・働きながら資格取得を目指してステップUP
解説:企業側の主婦採用ニーズと、正社員を視野における理由
 資格がないから、と敬遠されがちな分野ですが、実は資格なしでも働ける仕事が多いのが特徴。資格の有無で任される仕事内容は変わりますが、働きながら資格取得を目指すことも可能です。保育や介護分野は、経験がモノをいいます。企業側は、主婦の日常で培われる家事スキルが発揮できる分野として主婦採用を行っており、そのため、未経験からこの職種を目指す人が増えてきています。資格取得支援制度など、バックアップ体制が整っている職場も多数あり、ステップUPが確実にできる職場なので、正社員も視野におきやすいです。

実際に正社員になった人の実例
 資格はありませんでしたが、身内の介護経験があったため、介護パートに採用されたDさん。最初はパートでしたが、働きながら資格を身につけることで、一生の仕事として正社員として働きたいと思うように。働いていた職場では正社員になる制度がなかったため、思いきって転職。社員登用制度をうたっている新しい職場では、経験をかわれて、正社員として採用されました。

美容系・・・女性ならではの分野。独立も視野における注目職
解説:企業側の主婦採用ニーズと、正社員を視野における理由
 ネイルアートをはじめ、エステティシャンなど、主婦に人気の職業は働きながら経験や技術、資格を身につけられることが最大のメリット。若い人むき…と気後れしてしまう方もいると思いますが、同年代としての意見を求めるお客様の前で力を発揮することができます。採用する企業側にとっては年齢ではなく、やる気が重要。働きながら資格をとって、家で開業し、主婦業と両立している方もいらっしゃいます。目標意識を高くもてば、好きなこと、趣味を仕事へとつなげられる可能性大の職種です。

実際に正社員になった人の実例
  以前から趣味でネイルの資格を取得し、友人のネイルアートをしてあげていたEさん。実際にサロンに勤めたことはなかったので不安でしたが、友人のススメもあり、ネイルサロンで働き始めました。働きながらさらにスキルを磨いて開業ノウハウを学び、ついには自宅でサロンを開業。自宅での仕事のため、家事、育児両立もばっちり! 苦労以上にやりがいが増したそう。趣味から仕事につなげた一例です。

◆ 今だけではなく、将来を見据えて! 仕事探しは、自分探し
美咲 朱里さん
 職を探している相談者の中で多いのが「なんでもいいから働きたい」というもの。そういう方には70歳ぐらいの自分がどんなふうにありたいかを想像してもらいます。すると、おのずと今、なにをすべきかが見えてくるものです。女性は、一生の中で結婚や出産など状況が大きく変化します。だから、働き方も変化して当然。家事と仕事の両立を最優先し、シフトの働きやすさで仕事を選ぶ時期もあれば、自身のステップUPのために、スキルを磨ける仕事選びをすることも大切だと思います。少し立ち止まって自分を見つめなおす時間をもつことで、自分を知り、客観的に今後のプランを立てることができるはず。あせらずに自分自身、今なにをしたいのか、見つけることから始めてみましょう。
今回お話をうかがったキャリアカウンセラー 美咲 朱里さん
 実体験に基づいた幅広い職業知識を活かし、現在子育て中の女性を中心とした職業支援を行い、数多くの成功実績をもつ。
より輝く人生を送るための長期スパンを視点にしたキャリアカウンセリングには定評がある。(blooming コンサルティング)
編集後記

 家族のために働く。夫や子供に負担のかからないように働ける仕事を探す。…働こうと思っている主婦のみなさん、「自分のために働く」という選択肢があることを忘れていませんか? 子供が小さいうちは、家庭優先になるのは当然のことかもしれませんが、子供たちがずーっと成長しないわけではありません。ふと立ち止まったときに、自分の将来の理想図が描けるような働き方があることを、ぜひ思い出してください。今、家族のためにこんなにがんばろうとしているみなさんですから、理想を目標に変える日が必ず訪れるはずです。