トップ > 「変わらない」からこそ記憶に残る『花やしき』での遊園地バイト

#ご当地バイトとは?

「バイトはどこでも一緒」、ではありません。
地元には地元にしかないバイトがある。
地域の人なら誰もが知っている有名店や、遊園地ではたらいたり、
人力車を引きながら、訪れたお客さんに地元の魅力を伝えたり。
地元を愛する人にオススメしたい「ご当地バイト」です。

「変わらない」からこそ記憶に残る『花やしき』での遊園地バイト

八重樫美帆さん。ニックネームは「やえちゃん」だそうです

1853年(ペリー来航と同じ年!)に開園した、日本最古の遊園地のひとつとして有名な『花やしき』。今回ご紹介するのは、ここではたらく大学3年生の八重樫美帆さん(21歳)。

アトラクションの運転操作や顧客誘導、安全確認、縁日コーナーの運営などを担当する「アトラクションスタッフ」として、土日祝日・長期休みを中心に勤務しています。

誰もが知る“地元有名スポット”でのアルバイトの魅力に迫っていきます!

 

■子ども時代の思い出の遊園地でアルバイト


――まずは『花やしき』でアルバイトをしたいと思ったきっかけを教えてください


八重樫(以下、Y):小さい頃にお爺ちゃんと『花やしき』に行って、すごく楽しかった思い出がずっと心に残っていました。

大学の専攻は看護学部なのですが、せっかくなのでちょっと変わったアルバイトがしてみたいなと思っていたところ、通学ルートに『花やしき』があったので迷わず選びました。

遊園地の定番、メリーゴーランドでパシャリ。普段は後ろの従業員ボックスで操作をしています

■毎回違うアトラクションでの接客、従業員特典で無料券も!


――八重樫さんは「アトラクションスタッフ」としての勤務だそうですが、シゴト内容はどのような感じなのでしょうか?


Y:各アトラクション入口でのチケットもぎりやお客様の誘導がメインです。特定のアトラクションにずっと張り付くというわけではなく、勤務日ごとに毎回担当が変わる方式となっています。

アルバイトは長期・短期・日祭の3つに分かれていて、日祭は特に大学生が多いです。遊園地という非日常的な空間でのシゴトというのもあってか、声優や俳優を目指している人も結構います。


――ちなみに『花やしき』でアルバイトをすると、なにか特典があったりするのでしょうか?


Y:毎月の給与明細に無料入場券とアトラクションの無料券が3枚ついてきます。期限付きですが他の人にプレゼントすることもできるんです!9:15~夜の貸切やイルミネーション営業で、21:15までのフルでシフトに入ると、なんと、夕食が出ます! とっても嬉しい特典ですね。


■「これって…人?」お化け屋敷スタッフの恐怖体験


――今日の担当場所はお化け屋敷だそうですが、ここでのシゴト内容を教えていただけますか?


Y:入口の誘導がメインです。お化け屋敷のなかから悲鳴が聴こえたときにニヤっとしちゃいますね(笑)。

お化け屋敷の受付にも八重樫さんがいるかも!

――なにかこう…お化け屋敷ならではの心霊体験みたいなものってあったりするのでしょうか?


Y:心霊体験はさすがに無いですが(笑)、なにかの拍子に提灯がいきなり落ちたりすると怖いです。

あとは室内に人を感知するセンサー付きカメラが設置してあって、赤いランプが光ると「お客様がここまで通ったので誘導してください」というサインになっているのですが、たまにホコリかなにかで誤作動して光ることがあります。そうすると「あれ…?これは人かな…?」ってなります(笑)。


――結構怖いエピソードばっかりじゃないですか!(笑)


Y:はい(笑)。お化け屋敷は最初に自分でいくつか扉を開けていく仕組みなのですが、なかには「怖くて扉が開けられない」というお客様もいます。そういうときは「大丈夫ですか?」と声かけすることもあります。

『花やしき』は5歳から一人で乗れる・入れるアトラクションも多いので、安全面にはすごく気を使っています。


■シゴト終わりに寄れる「地元の名店」もたくさん


――今回のテーマが「ご当地バイト」なんですが、シゴト終わりに皆さんで食事や飲みに行ったりもするんですか?


Y:ベテランの方々はすぐ近くの「花やしき通り」にあるお店で飲んでいることが多いですね。

私達大学生組はあまりお金がないので近くの定食屋に行ったり、デザートを食べたいときは「カフェ ムルソー」という地下鉄・浅草駅近くにある喫茶店まで行きます。営業時間が22時ぐらいまでで、隅田川沿いにあるのでスカイツリーも見えてデートにもオススメのお店です。

ほかにも日本茶専門店の「壽々喜園(すずきえん)」の有名な抹茶アイスが美味しかったです!浅草寺方面だと「浅草 花月堂」と「アルテリア・ベーカリー」のメロンパンもそれぞれ有名です!


■かつての自分のように…子どもの記憶に残るシゴト


――それでは最後の質問です。前身の植物園(1853年開園)時代から数えると、『花やしき』はもう160年ぐらいの歴史があるわけですが、“浅草にとっての『花やしき』”とはどういう存在だと思いますか?


Y:浅草にはほかにも古い建物がたくさんありますが、そのなかでも「みんなにとって“あって当たり前”になっているからこそ、なくてはならない場所」だと思っています。

これだけの歴史があるとお客様も親・子・孫の三世代で来園されることも多いので、孫が泣いているのを見たお爺ちゃんが「(娘の)お前も同じぐらいの歳に泣いていたのを覚えているよ」なんて言っていたりするのを耳にすると「いいなぁ…」と感動しちゃいます。

隅田川花火大会の際には、スカイツリーも見える屋上スペースの観覧チケットを販売し、開放しています

――まさに八重樫さんも同じ経験をしているわけですしね


Y:そうなんですよ!あと、『花やしき』がほかとちょっと違うのは「同じアトラクションがずっと残っていること」だと思っているんです。ほかの遊園地だと次々新しいアトラクションやショーが始まって、それが来園のきっかけになったりしますよね。

2016年の10月に、56年間続いた「Beeタワー」というアトラクションが老朽化で取り壊しになったのですが、そのときは多くのお客様から「なんで無くなっちゃったの?」と聞かれました。そのときには「自分が思っている以上に『花やしき』は多くの人から愛されているんだなぁ」と感じましたね。

私がここではたらくのは大学卒業までですが、その間は『花やしき』の歴史・伝統を守る存在の一人になれれば良いなと思っています。

――ありがとうございました


八重樫さんは「親・子・孫の三世代で来園される方も多い」という話をしていましたが、これだけの歴史があるとスタッフ内でも親子どっちもアルバイト経験がある、なんて人もいるそうです。

最新のアミューズメントスポットではたらくという楽しさもあるのと思いますが、老舗である『花やしき』でしかできない経験もたくさんありそうですよね!(2017年8月時点)

line