トライアル雇用とは?アルバイトの社員登用としても注目されるメリット&注意点

「トライアル雇用」という言葉をご存知でしょうか?大手企業の正社員採用制度としての知名度が高いですが、実はアルバイトの正社員登用においても注目を集めています!今回は、トライアル雇用とは何か、制度のメリット・デメリット、利用時の注意点などを解説します!

目次

トライアル雇用とは?

トライアル雇用とは、一定の試用期間を設けた雇用契約のことをいいます。一定のお試し期間を設けることで、ミスマッチのリスクを軽減できる制度です。まだ職業経験が浅く、活用できるスキルも少ない求職者を、最初から常用雇用することに不安がある場合に重宝します。

この制度は、雇用主と労働者がお互いの理解を深めながら、その後の常用雇用への流れやきっかけを作ることを目指して、厚生労働省により制定されました。

●トライアル雇用の目的

トライアル雇用の主な目的は以下の2つにあります。

●就業経験の不足や、長期間のブランクなどにより就職が難しい人への就業サポート
●雇用主が採用活動をする上で、適性や能力を見極めて効果的に人材確保をするための支援

 

つまり「3カ月の就労」などの試行期間を通じて、求職者は仕事への理解を深めることができます。そして雇用主側は、求職者の能力と仕事への適正を見極める機会を得られるのです。

トライアル雇用と試用期間との違い

一般的にトライアル雇用と混合されやすい「試用期間」。アルバイトやパートの雇用にも多く採用される試用期間ですが、トライアル雇用と明確な違いがあります。

試用期間とは、期限のない雇用契約の中で最初の一定期間を、業務適性に対する見極めなどに充てることを目的としています。解雇権留保付き(解雇権が備わった期間)ではありますが、自由に解雇などはできません。

対してトライアル雇用には、そもそもの雇用期間に定め(一般的には3カ月)があります。またその目的は、労働者の社会経験が浅く、適性もわからないことから、トライアル雇用を経て常用雇用へ移行をすることを目的としています。

アルバイトからの社員登用におけるトライアル雇用のメリット3つ

雇用する側のトライアル雇用のメリットは何でしょうか?アルバイトの社員登用で、利用した場合のメリットをご紹介します。

1.雇用主が主導的に採用可否を決められる
トライアル期間終了後は、採用を見送るか、正規雇用するかを雇用主の主導で決められます。期間終了後の流れを、制度の取り決めなどに捉われる必要がないため、より効果的な社員登用につなげることができます。

2. 正社員登用後のミスマッチを防ぐことができる
アルバイトの適性を見た上で、通常の雇用よりも確実な見極めが可能です。書類や面接では判断しきれない能力を間近で見ることができるため、余分な労力削減にもつながります。

3. 助成金が支給される
トライアル雇用を行うと助成金を受け取ることが可能です。対象者一人あたり月額最大4万円が給付され、最長3ヶ月間継続されます。

助成金は、トライアル雇用で雇われた労働者の教育費を援助するための制度です。給付金を受け取る条件や方法はのちほど解説いたします。

アルバイトからの社員登用におけるトライアル雇用のデメリット2つ

一方で、社員登用においてのデメリットには、以下の2点が挙げられます。

1. 店長・教育担当者が教育を行う必要がある
就業経験が乏しかったり、ブランクが大きかったりする人の場合は、通常の採用と比べて育成や教育が長期間になる可能性があります。そのため、店長や教育担当者が通常業務の中で積極的にレクチャーを行う必要があり、負担を感じることもあるかもしれません。

2. 早期に即戦力を期待するのは難しい
通常の中途採用とは違い、すぐに現場で活躍するには、長期間の育成と教育を行う必要がある場合があります。その場合は、せっかくトライアル雇用を利用しても、結果的にコストと労力がかかってしまう可能性もあります。

トライアル雇用を行う上で注意したいポイント

トライアル雇用を行う上で、企業が注意しなければならないポイントがいくつかあります。その中でも、とくに抑えておきたい2つのポイントをご紹介します。

●トライアル雇用を取り入れるために満たす条件
企業がトライアル雇用を行うには、満たしておくべき以下の要件があります。

1.ハローワークや職業紹介事業者等から紹介されて雇用すること
2.原則3カ月の期間でトライアル雇用をすること
3.通常の労働者と同じ、1週間で30時間の所定労働時間(場合により20時間)を下回らないこと
4.対象者が「トライアル雇用の対象者」に該当していること
5.紹介日の時点で、「安定した職業に就いている」「会社役員・自営業で1週間の実働時間が30時間以上」「すでに他事業所でトライアル雇用期間中である」「学生を卒業する年の1月1日時点で就職が内定している」のいずれの要件にも該当しない

 

以上の要件をすべて満たしておく必要があるので、事前の確認を怠らないようにしましょう。

●助成金の申請手順
トライアル雇用助成金を受けるまでには以下のプロセスを踏む必要があります。

1.ハローワークへトライアル雇用求人の申し出を行う
2.紹介された人材の選考を、書類ではなく面接で行う
3.採用を決めた対象者の有期雇用契約締結・雇用保険加入の手続きを行う
4.ハローワークに「トライアル雇用実施計画書」を提出する
5.トライアル雇用期間中に常用雇用への移行の可否を判断する
6.常用雇用を決定した場合は、ハローワークへ「結果報告書兼雇用奨励金支給申請書」を提出する
7.報奨金支給

 

準備するべき書類や手続きのための日程調整が必要なため、計画的に進めていくことが大切です。

まとめ

人材の確保にはどの企業(店長)も困難を極めることが多く、大変な業務です。しかし、トライアル雇用を行えば、報奨金を受け取りながら、見極めの時間も確保できるなど、コスト面を削減しつつ効率的な社員確保が望めます。その中で雇用主としては、トライアル雇用を実施する上で用意するべきことやポイントを抑えて、誤りのないよう準備することが大切です。

人材のどのような面を重視して採用に至るかは、各社(各店)のニーズによります。自社(自店)が、採用において何を重視するべきなのかをあらためて分析した上で、こちらで示した判断基準も参考にして頂きながら、適切な採用方法を見つけてみましょう!

 

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