新人の辞めたい理由:研修よりも関係構築

せっかく採用したのにすぐ辞めてしまう・・・。
そういった悩みを持つ、採用担当者も多いのではないだろうか?
そこで、この春アルバイトを始めた新人100人を対象に、辞めたいと思ったことはあるか、
その理由とともにアンケートを実施した。
(※「新人」とは、アルバイトを始めて3ヶ月以内と定義しています)
辞めてしまう理由をひも解き、それをふまえた離職防止策を考えてみたい。

今月のポイント

  • 新人の半数近くが勤務1カ月を過ぎると「辞めたい」と考える。理由は、給与とともに、人間関係が大きく関わっている。
  • 職場に不満を抱いても、ほとんどの新人が上司や仲間にサインを出さない。そのため、雇用側が積極的に踏み込まないと、有効な離職防止はできない。

INDEX

調査概要

■調査手法:インターネットリサーチ
■調査対象:2010年2月以降にアルバイトの職に就き、現在もそのアルバイトに従事する男女(全国)
■調査時期:2010年5月
■サンプル数:100名

1.辞めたいと思ったことがある割合とその理由版

1カ月で4割が「辞めたい」、理由は給与と人間関係

最初に、現在のアルバイトについての満足度をたずねてみた。その結果、「非常に満足」が12%、「どちらかというと満足」が63%。つまりは全体の4分の3は満足している、ということになる。この数字だけを見ると、採用後すぐに辞めてしまう状況は考えにくい。しかし、辞めたいと思ったことがあるかを聞くことで、この数値には表れない別の側面が明らかになった。

「現在のアルバイトを辞めたいと思ったことはありますか?」という質問について、「ある」と答えたのは全体の34%。これを、仕事を始めた期間でさらに分けていくと、働き始めて「1週間未満」では21%、「1週間以上1カ月未満」では33%、そして「1カ月以上」では43%に達していることが分かった。実際に辞めるかどうかは別としても、勤務1カ月後には4割以上の新人が辞めたいと思う結果となった。さらに、辞めたいと思ったことがあると答えた人に理由をたずねると、その背景が見えてくる。理由としてもっとも多かったのが「給与が低い」と同率で「上司や店長・リーダーと合わない」(ともに29%・複数回答)。また、5位「上司や店長・リーダーが面倒をみてくれない」(15%)、7位「先輩や同僚と合わない」(12%)など、人間関係に関係した回答が上位で目立つ。

Q1:現在のアルバイトの満足度について教えてください。

Q2:現在のアルバイトを辞めたいと思ったことはありますか?

2.職場で不満を持ったときの行動と離職防止策

不満を抱いてもサインはない。こちらかのアプローチが重要

次に、辞める引き金となるような不満を持ったとき、彼らがどんな行動を取ったのかを調べた。そこで最多回答となったのは「何もしなかった」の52%(複数回答)。以下、2位は「あきらめた・受け入れた」の38%、3位は「相談したいと思っているが、まだ相談をしたことはない」の9%、と続く。つまり、ほとんどの人が、辞めたいと思ってもそのサインを出したり相手に伝わるような具体的な行動を示したりしない、ということになる。

現状の職場には満足(もしくはやや満足)しており、一見それは不満がないというように見えるが、実際には約4割の新人が人間関係を中心に「辞めたい」と感じたことがある。そして、その不満を解決もしくは表に出すことはしないため、雇用側から見るといきなり辞めたようにみえる。調査全体を通して見えてきたのは、そんな姿ではないだろうか。

だとすると、不満のサインや退職の予兆がないだけに、離職防止には表面的に新人を見るのではなく、一歩踏み込んだ対策が必要だ。

具体的には、以前「新人を迎える前にやるべき3つの退職防止策」で松田氏が紹介しているように、研修を実施するなかで、コミュニケーションを重視し、人間関係の構築に重きを置きたい。しばらくマンツーマンでパートナーを付けたり、あるいは店長などが絶えず観察し日ごろから声を掛ける。スキルが向上すれば褒めるといった具体策が効果的だろう。

Q3:辞めたいと思った理由は何ですか?

Q4:現在のアルバイトで不満を持ったときどんな行動を取りましたか?

vol.38 : PDFダウンロード

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