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集計期間:9/1~9/30

「次も同じ職種に就きたい」人たち 職種別:リピート意向(前編) (1)

 採用の現場では、「前職も同じ業界であり、その経験を生かしたい」という求職者のアピールを聞くことが多い。一方で「まったく別の仕事に挑戦してみたかった」も、よくある声。このような「職種のリピート意向」とでも呼ぶべきものは、職種によって同職種を希望する率の高低と、その理由があるようだ。
 このリピート意向とその理由を知ることで、採用・募集活動において、業界内・外のどちらに、どのようなポイントをアピールするべきかの指針となるだろう。

今月のポイント
  • 「次も同じ職種で働きたいか?」という傾向は職種ごとに異なる
  • “次も同じ職種を希望する人が多い”職種は、待遇面の打ち出しに注目
  • “次は違う職種に就きたい人が多い”職種は、仕事内容や魅力を紹介
調査概要
■調査方法:インターネットアンケート
■調査対象:北海道・首都圏・東海・関西・九州在住15~34歳男女
現在、「高校生、短大・専門学校生、大学生、大学院生、アルバイト・パート、派遣社員、契約社員、無職の人」且つ「過去1年以内にアルバイト・パート、派遣社員、契約社員の仕事に就いたことがある人」
■調査期間: 2008年3月
■サンプル数: 北海道938s・首都圏2888s・東海1879s・関西1904s・九州925s 合計8534s
■集計データについて: 上記5エリア内においては、人口構成比にあわせるため平成19年度労働力調査のデータによりウエイト補正をおこなった。
そして、これら5エリアを合算した。
1.同職種内の流動状況

■職種別“リピート意向”
  下表1-1に、次も同じ職種で働きたいかどうかをまとめてみた。これをみると、たとえば現在“医療・福祉”に就いている人のうち、約7割が、次も同じ“医療・福祉”という仕事に就くことを希望しているということが分かる。同じように、現在“フード”に従事している人たちの場合は、3割が次も“フード”に就きたいと希望している。
  この、“リピート意向”は、“高いほうがいい”とか“低いからだめ”ということではない。その特徴をいかして、どの層をターゲットに採用活動をすると効率的かを考える手がかりとなるものだ。

 そこで、ひとつの目安として、このリピート意向の高低によって、職種を二つのグループに分けてみた(リピート意向の比較的高いグループ〔医療・福祉~講師・インストラクター〕と低いグループ〔営業~パワフルワーク〕)。
  リピート意向の高いグループでは、非雇用者は同じ職種内を移動しているケースが多い。つまり、ほかの企業で同じような仕事を経験した人たちに向けた採用活動が効果的となる。そこで、業界の魅力というよりもむしろ、その企業ならではの条件のよさや魅力を伝えていくことがポイントになるであろう。
  一方、リピート意向の低いグループでは、ほかの職種を経験した人たち、もしくは、そもそも働くことが初めてという未経験者が主なターゲットとなりやすい。そこでは、まずはその業界の魅力を伝えていくことが大事になってくる。

 anレポートでは、2ヶ月にわたり、この“リピート意向”からみた職種の特徴を分析していく。今月(前編)はリピート意向の高いグループ、来月(後編)はリピート意向の低いグループについて掘り下げる。各グループにおいて、いくつかの職種をピックアップし、その職種を希望する理由や、仕事を選ぶ際の重視点、ゆずれない条件などを紹介する。

(表1-1)次も同じ仕事内容(職種)で働きたい割合

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2.医療・福祉

 では早速、〔医療・福祉〕からみていこう。
 下表2-1の縦棒グラフは、現在〔医療・福祉〕に従事しており、次も〔医療・福祉〕を希望している人が、その理由を回答した結果である。参考までに、現在〔医療・福祉〕に従事しているが、次は他職種を希望している人の理由も折れ線グラフで示した。
 これを見ると、リピートして〔医療・福祉〕に就きたい理由は、ずばり「もっている技術や経験が生かせそうなので」(約6割)。また「将来役立つ資格や技術が身につきそうなので」も高いことから、スキルや資格へのこだわりが感じられる。

(表2-1)次も〔医療・福祉〕を希望する理由(現在も医療・福祉に従事している人の回答)

 では、実際の仕事選びではどのような条件がポイントになるのだろうか。下表2-2は、仕事を選ぶ際にもっとも重視する点をグラフ化したものだ。
 次も〔医療・福祉〕を希望する層では、「勤務地が自宅から近いこと」がトップ、ついで「時間の融通がきくこと」「給与が高いこと」と続く。他職種を希望する層と比べてみると、「時間の融通がきくこと」や「やりがいのある仕事であること」「店長や社員の雰囲気がよいこと」が高く、「給与が高いこと」「ボーナス・歩合など通常の給与以外の収入があること」といった収入面、「興味のある仕事内容であること」「正社員・または正社員に近い雇用形態であること」が低いことが分かる。

(表2-2)次の仕事を選ぶ際にもっとも重視すること(単一回答)

(表2-3)次の仕事を選ぶ際に譲れない条件(単一回答)

(表2-3)次の仕事を選ぶ際に譲れない条件(単一回答)

 続いて、今度は「ゆずれない条件」を左表2-3で見てみよう。
次も〔医療・福祉〕を希望する層では圧倒的に「仕事内容」であり、次は他職種を希望する層に比べ「給与」や「雇用形態」が低い。

 最初にみたように、現在医療・福祉に従事している人のうち、約7割が、次も同じ医療・福祉という仕事を希望している。すでにスキルや資格も獲得済みで、こうした資格を生かし、自分のペースで働きながらさらにスキルを磨きたい-そんな姿勢が垣間見られる結果となった。
 この業界での採用におけるキーワードは、「スキル」そして「時間の融通」。“自分のスキルでこんなに働ける!” “この会社で働くとこんなスキルが身につく!”といった具体的な道筋や、時間の融通が利くという魅力を積極的にアピールすると効果的だろう。

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