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スイーツのブランド作りに通じるアルバイト育成の極意 – パティシエ 辻口博啓

掲載企業DATA:パティスリー モンサンクレール

本社所在地

東京都目黒区自由が丘2-22-4

代表取締役 辻口博啓(つじぐち ひろのぶ)
設立年月日 1998年
事業内容  東京・自由が丘にあるパティスリー。オーナーシェフは辻口博啓氏。思わず顔がほころぶ温かみのあるガトー、焼き菓子、 ヴィエノワズリー、ショコラ、コンフィズリーを豊富に揃えている。
辻口博啓氏 1967年石川県生まれ。97年、パティシエの国際大会「クープ・デ・モンド」で個人優勝し、世界一のパティシエとなる。98年、東京・自由が丘に「モンサンクレール」を開店。現在は、コンセプトの異なる12ブランドを展開。
パティスリー モンサンクレール

01.採用基準は、笑顔と素直さ

 “スイーツで人々に笑顔を”をモットーに、東京・自由が丘に「モンサンクレール」「自由が丘ロール屋」「Feve(フェーヴ)」、世田谷区の玉川高島屋に「和楽紅屋」、六本木ヒルズに「ル・ショコラ・ドゥ・アッシュ」など、コンセプトの異なるブランドの店舗を展開し、世界的パティシエとして第一線で活躍するのが辻口博啓氏だ。 これら辻口氏の経営する各店舗では、アルバイト・パートが多く活躍しており、しかも離職率が低く長期間勤める人が多いという。その理由について、辻口氏にうかがった。

東京・自由が丘の「モンサンクレール」。この丘の上をパティシエとしての信念を貫く場所と決め、南仏にある聖なる丘の名前から名づけたという。
東京・自由が丘の「モンサンクレール」。
この丘の上をパティシエとしての信念を貫く場所
と決め、南仏にある聖なる丘の名前から
名づけたという。

 同社では、アルバイト・パートの採用に関しては、現在展開中の12ブランドの各店舗からの要請に応じて求人募集を行い、店舗の人事担当者が面接で適性を見極め、厳選している。採用基準は社員同様、「まずは笑顔を見る」と辻口氏は言う。

 「ごく当たり前のことですが、自然に笑顔がでてくること、素直さがあることが第一条件。また、“食”を扱う仕事ですから清潔感も大切です。あいさつができないのもダメですね。自分をアピールできないことと同じですから」

 毎回募集に対して20代~30代を中心とした様々な人からの応募があるなか、特にスキルが高く即戦力として活躍してくれるのが、「子育てがひと段落し、パートで働きたい」と考える主婦層だという。

 「アルバイト・パートさんには、お菓子の包装や配送といった業務に携わってもらうことが多いのですが、彼女たちは自主的に包材の在庫確認を適宜行ってくれたり、社員が指示をする前に次に何をすべきか察知し、率先して動いてくれます。その働きぶりが実に清々しく気持ちいい。もちろん、採用は主婦層だけではありません。一人のスタッフとしての自覚を持ち、責任を持って作業に取り組める人であれば積極的に採用しています」

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02.制限時間を設けて、作業をより正確&スピーディに

 アルバイト・パートは入社すると、各セクションの責任者(社員)の指示のもと、作業を覚えていく。その際、責任者はアルバイト・パートに対して「この作業は30分で完了できるものです」と、必ず制限時間を伝えることになっている。

辻口博啓氏。仕事に関しては厳しいが、ふだんは気さくでチャーミング。その人柄もスタッフの心を惹きつけている大きなポイント
辻口博啓氏。仕事に関しては厳しいが、
ふだんは気さくでチャーミング。
その人柄もスタッフの心を惹きつけている
大きなポイント

 「30分で終わる作業をダラダラ40分、50分と時間をかけられてしまうと人件費もかかってしまうし、何より職場全体のモチベーションを下げてしまう。一生懸命、手際よくやっている人の気持ちまでイライラさせてしまったりするでしょう。ですから、どうしたら時間内に作業を終わらせることができるかを責任者が厳しく指導するのです」

 そのかわり、30分の仕事を25分で終わらせれば、残り5分は冗談を言い合うなど、自由にしていいと辻口氏は言う。「やることさえやれば結果オーライ。何をしていてもいいと言っています。それぐらいの遊び心がないと行き詰ってしまいますから」

 また、アルバイト・パートには4~5時間に区切って現場に入ってもらうようにしている。集中して仕事に携わってもらうためだ。

 「アルバイトの場合、単純作業も多く、勤務時間が長くなると集中力が途切れ、的確な仕事ができなくなってしまう恐れがあるので、短時間集中にしています。また、商品管理や包装など、誰が担当したか責任の所在を明確にするため、アルバイト・パートの方にも必ず担当者の名前を書いてもらっています。一人のプロとして責任を持って自身の作業に全力で携わってもらうためです」

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03.一緒にブランドを作り上げることがモチベーションに

 アルバイト・パートに対してもプロの自覚を求め、厳しく指導する辻口氏。にもかかわらず離職率が低いのはなぜだろう。

 「僕の人柄でしょうか(笑)…と冗談はさておき。やはり一緒にブランドを作り上げていくのだという思いを、アルバイトさんたちもしっかり持ってくれている。それが大きいのではないでしょうか」

 辻口氏が展開する店舗は、どれとして同じコンセプトの店はない。すべてがオンリーワンである。

 「例えば、モンサンクレールと自由が丘ロール屋はとても近くに立地していますが、コンセプトだけでなく、カスタードの配合一つとっても違います。また、フェーヴはビーンズスイーツ、コンフィチュール・アッシュであればジャムといった具合に、各々が自身の分野で頂点を極めようと日々精進しています。そのことが、各スタッフのモチベーションになっていると思います。すなわち“この店で働いている自分”に誇りを持っている。“自分もこの店を一つのブランドとして育てていく一員なんだ”というマインドを、社員もアルバイト・パートの方も強く持っている。そのため、高い意識で日々の仕事に取り組んでくれているのだと思います」

 さらに、「店を新たに作るのは簡単。だが、一店一店しっかり魂をこめた店づくりをしていかないと、結局はお客様もスタッフも離れていく」と辻口氏は続ける。

 「僕は、商品だけではなく、接客なども含めトータルに提供するのが“店”だと思っています。したがって、ケーキの陳列、店舗レイアウト、ロゴ、パッケージすべてに自分たちの感性を染み渡らせています。また、僕の店は商品アイテム数が200近くもあり、またお客様もプレゼント用に買いに来られる方から、お見舞いや帰省用に買って行く人まで多様であるため、何を優先しなければならないかは、その瞬間その瞬間で違ってきます。そのため、従業員には一人ひとりのお客様の立場になって接客することを徹底させています。そういった思いや姿勢が店舗内にも、社員、アルバイト・パートにも浸透しているからこそ、多くのお客様に来店いただけており、スタッフの離職率も低いのだと考えています」

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04.存在価値を認めることが大切

 このように、マニュアルなどには落としこめない業務に対し、アルバイト・パートにも自主的で柔軟な働き方を求める辻口氏。最後に、何よりも重要なことは「存在価値を認めること」と強調する。

一人ひとりの従業員を尊重する大切さについて熱く語る辻口氏。
一人ひとりの従業員を尊重する
大切さについて熱く語る辻口氏。

 「存在価値を認め、しっかり褒める。“あなたがいるからこうやって店がまわっている、運営できている。ありがとう”という気持ちをアルバイト・パートさんに伝えていく。それを徹底しています。一人ひとりの存在価値を認めることが、結果的に職場全体を働きやすい環境にしているとも言えます」

 「存在価値を認めている」と言葉や態度で示すことによって、アルバイト・パートにも業務に対する主体性が生まれ根付いていく。もちろん、辻口氏が全従業員を見てまわることはできないので、常に現場の責任者がチェックし、少しでも作業が上達したり、仕事がスピーディにできるようになったりしたら、すぐに褒めるようにしているという。なお、アルバイト・パートも年1回必ず昇給がある。実力がまわりの社員に認められ、推薦があれば、正社員への登用もある。

 各店舗ブランドの個性を重んじ、大事に育てていくというスイーツ作りに対する辻口氏のスタンスは、そのままアルバイト・パートの育成術にもつながっているのだ。

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【辻口氏からのお知らせ】

一般社団法人 日本スイーツ協会認定「スイーツ検定」がスタート!

「スイーツ検定」とは、スイーツの歴史や専門知識を深めることで、スイーツのある生活をより楽しんでもらい、かつ積極的にスイーツに関わる人材「スイーツコンシェルジェ」の養成を目指した資格。辻口氏は、この「スイーツ検定」の認定機関である日本スイーツ協会の代表理事も務めている。「将来的には、資格を取得し、スイーツコンシェルジュに認定された人々のコミュニティも創っていきたい。スイーツに何らかのかたちで関わっている人たちにぜひ受けていただければと思います」(辻口氏)

公式サイト http://www.sweets.or.jp/

スーパースイーツスクール自由が丘校が開校!

2011年10月、初心者から上級者まで学べるスーパースイーツスクール自由が丘校を開校。男性だけのクラスもあり、開校直後から多くの受講生で賑っている。また、2012年4月には石川県に学校法人スーパースイーツ製菓専門学校を開校する予定だ。

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