法律違反の危険がある、バイトの「自腹」「罰金」4パターン ~ネット炎上だけでは済まない!~ (1/3)

昨年、ある小売店でレジと実際の現金の額が合わず、その不足金をアルバイトスタッフが払わされたという事実がSNS上で話題となり、メディアでも報道されました。昨今話題の「「ブラックバイト」」には、「自腹」にまつわる事例が散見されます。「バイトスタッフが自腹を切る」ということは、いったいどこに問題があるのでしょうか。そして、罰金などのペナルティについて、雇用者側が留意すべきポイントとは? 労働契約などの法律に精通する行政書士の小山内先生に伺います。

見過ごせない「バイトの自腹」問題

バイトに自腹を切らせることは法的に罰せられるリスクをはらんでいます

バイトに自腹を切らせることは法的に罰せられるリスクをはらんでいます

「レジの現金を精算したところ、不足金が発生。その時間帯に勤務していたバイトスタッフが自腹を切らされた。問題じゃない?」

このような投稿がソーシャルメディアで話題となり、ネットメディアや一部のマスメディアで報道されました。

アルバイトという弱い立場からはなかなか声を上げづらいですし、負担する金額も、高額というわけではありません。もちろん、バイトスタッフ本人にとっては大きいかもしれませんが、企業からすれば少額の部類です。このような理由からニュース性はあまり高くないため、報道されるケースは限られています。

だからと言って、これを見過ごしてはいけません。バイトに自腹を切らせていたことが報道によって公になると、企業や店舗の評判が著しく低下します。また、当然ながら、報道の有無にかかわらず、法的に罰せられる可能性もあります。そのような事態を防ぐためには、経営層のみならず現場の店長クラスも、法律に関する基礎知識を身につけておくことが求められるでしょう。

バイトスタッフが告発する「自腹」には、主に次のようなケースが見受けられます。

バイトの「自腹」の代表的な4パターン

パターン1 ノルマ未達による買い取り

クリスマスケーキの販売ノルマがクリアできず、自腹で買い取った/年賀状の販売ノルマがこなせず、自腹で買って金券ショップに転売した

パターン2 損害・ロスの補填

レジの違算金を自腹で立て替えた/未回収の商品代金を立て替えた/運送中に破損した商品を買い取った/賞味期限が切れた商品を買い取った

パターン3 ペナルティによる天引き

書類の記入漏れや事務処理の遅れに対するペナルティとして、給料から罰金が天引きされた

パターン4 備品、商品などの買い取り・負担

バイトを辞める際、制服を買い取らされた/アパレル販売員は自社ブランドが推す服の着用が義務なので、購入させられた/営業車のガソリン代を負担した/コンビニで売上達成をアシストするため、大量のおでんを買わされた

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